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こっち見んな!!!!!!!っと思ったとこで何も変わりはしなかった。





脱ぎ散らかした靴を玄関と玄関脇に新聞紙を広げそこに放置する。





こんなにね・・・このリビングが狭いと思ったことはない。


2人掛けのソファーにニサリ、その隣に落ち着きなく座らされてる少年

はちみつ色の明るい髪 緑の瞳

緑とか・・出てきやがった。これが異世界クオリティーですか・・・。


一人掛けのソファーにデカイけど銀髪と青い瞳のイケメン様

ニサリに似てるけどこっちの方が澄んだ青い目をしてる

ただ・・・態度は4人の中で一番大きい。


もうひとつの一人掛けソファーに 少し青みがかった黒髪、紫の瞳のイケメン様

忘れかけてたけど・・・この瞳って・・・さっきドアスコープで見た目?

そうですか。イケメンでも覘き魔ですか。


私は居場所がないのでキッチンに移動してお茶の用意をする。

ここはまた・・コーヒー?

でもさっきニサリがなんとも言えない顔したしなあ・・・

普通に麦茶?日本茶?個人的にはほうじ茶が好きだけど、

あれ飲むと和菓子食べたくなるのよね。

お茶受け・・・。なにがいいんだろ・・・・。

まあ、自分から呼んだ客でもないから、飲み物だけでよね

面倒臭いし・・・・お菓子なんて

得意のネット通販で頼んだご当地ポテトチップス(名古屋手羽先味は意外に好き)と

「まずい」で話題になってたご当地ドロップしかない。

しかも納豆ドロップとかつぶしドロップととんこつラーメンドロップ、

どれも不味くってお土産に渡したのに相手から「いらない!!」と返却された逸材



・・・・・ドロップ舐めさせて見たいな。



でも一応、一応ではあるけどニサリ自称王子だし・・

この4人のやり取り見てると 皆同等の権力ありそうよね?

余計な事して怒らせるのも まずい気がするし

普通のお茶だけで・・・我慢しよう。

淹れるの簡単だし紅茶で決定。Tパックで十分でしょ。

蒸らすとかしない お湯に何回かちょいちょいッてやって色さえ変わればいい。

全部で5個か・・さすがに1個のTパックじゃきついかな?





てか、忘れてたけど、すごい空腹なんだけど一人でカップ麺すすっちゃダメ?



紅茶の用意をしながらリビングに居座る4人を眺めた。


4人が4人ともイケメンすぎる。


この国の基本ってどんなんなんだよ!!!

あれか!普通の顔は死刑か!

平凡は悪ですか!コノヤロー!!!!

っと声を大にして言いたい気分になる



ニサリは好奇心でうずうずしているっぽいはちみつ色の少年を

座らせとくのに手間取っているみたい。

態度の大きいイケメン様も部屋の中に興味はある見たいだけど

今の興味は・・・TV画面の中の映像みたいです。

テニ〇ュ見てるよwww 釘付けだよww

えっと誰が気に入りましたか?

私の推しはひよ〇です。渡しませんよ?((

そんな中 紫瞳の覘き魔さんが 席を立つ

窓を開けベランダに出て行く。

・・・タバコですか?部屋でもおkですよ?私も喫煙者だし

などと思いながら淹れ終わった紅茶をテーブルに運ぶ。


テーブルに紅茶をセットしていると

「ちょっといいですか?」ベランダの方から声が掛かる。

「はぁ・・・」



「なんでしょうか?」

「そんなにかまえないで下さい。ちょっと聞きたい事があるだけですから」

「は・・い」

「ここから見える外の景色が貴女の世界ですか?」

「ええ・・私の世界です」

「私達の世界とはずいぶん違うんだな・・・こんな高い所に人が住むなんてありえない、建物が密集し すぎてるし、あの下でちょこまか走ってる物体はなんだい?空を飛ぶあの奇妙なものの動力は?

 あそこで3つの色が順番に光るのはなんの為?それから・・」

「ちょ・・ちょっとストップ。待って下さい。そんな一気に聞かれたって答えられないです」

「ああ・・すまない。少し興奮してしまったようだ。私としたことが恥ずかしい」

「いえ、少し驚きましたけど・・・私の国は人口密度が高いです。こういう風に土地を活用しないとい けないくらいです。まあ・・地方行けばいくらでも土地は余ってるかもしれないですが

 この辺りではこんなもんですよ。走ってるのは車 人が乗って素早く移動する乗り物ですね。

 空を飛んでるのは飛行機です。動力うんぬんは良く知りませんけど 車と同じでエンジンっというも のを積み燃料を使って動いてるはずです。順番に光ってるのは・・信号のことですか?

 路を通るのもあれで順番に通ってるんですよ」

 おおざっぱすぎる回答だとは思うけど・・こんなもんでいいかな?

「ふぬ。魔術はない・・と聞いたが 私達とは違う力を使ってるんだな。文明がここまで違うか。」

「私はまだそちらの国を見ていませんが・・まったく違う文明なんでしょうね」

「ああ。まったく違う。あとあそこの建物の上に書いてある文字・・と絵か。あれななんの為だ?

 ダッ〇引っ越しセンター・・?」

「企業・・会社の広告看板です。ああやって目立たせて人の目に着くようにしてあります」

「私がこの家に入る前に貴女の家のドアの横に長方形の板みたいなものに何か書いてあったが・・

 看板か?」

「いあいあいあいあ。それは表札と言って ここに誰誰が住んでます みたいな表示です」

「ではあれは・・貴女の名前か?」

「はい。やない と言います」

「やないか。私はレヤンナジーグと言う。よろしく頼む」

「はぁ・・よろしく・・です」

「この家に入る前その表札に何が書いてあるかわからなかったよ。文字など読めなかった」

「そうなんですか?」

「だが今はその外の看板とやらも普通に読めるんだ。不思議だよね」

「言語は・・通じてますよね?一緒では・・・?」

「多分違うはず。ただこの家、空間では同じことを話してるように聞こえるだけじゃないかと思うんだ よね。」

「・・・・・」

「ここから外を眺めた時にね、見えないけど少し魔術の気配がしたんだよ」

「魔術・・ですか?」

「ああ、貴女と、この部屋は私達の世界へ引っ張り込まれようとしてると思う」






「貴女もすぐに呪われると思うよ。いや・・・もう既に呪われているのかもね?」




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