べ、別に夫婦じゃないからね!
少し展開が遅いかもしれませんが、お許しを!
宇宙「はあ、はあ、由菜!もっと早く走れねえのか。」
由菜「も、もう無理だって!お、追いてかないでよ!」
くっそ……まずいな。このままでは……
遡ること、数分前ーーーーーー
由菜「あ、おはようございます!」
近所のおばちゃん「あら!由菜ちゃんおはよう!宇宙くんもおはよう!」
宇宙「あ、うっす」
由菜「もう、宇宙は素っ気ないなあー。もうちょっと気持ち込めて言えないの?せっかく挨拶してくれてるんだから。」
宇宙「うるさいなあ。これでもちゃんと心込めてんだよ。」
近所のおばさん「もう、朝から夫婦喧嘩はやめてよね笑」
宇宙&由菜「夫婦じゃないわ・夫婦じゃないわよ!」
近所のおばさん「ほら、息ぴったりじゃない。」
何を言っているんだよほんとに……このおばさん、目が悪いのか?……と思い、俺は右腕に付いている腕時計を見た。
宇宙「ん???」
由菜「どうしたの、宇宙?」
俺は何も言わずに由菜の手を掴み、走り出した。
由菜「ちょ、ちょっと!どうしたのよ宇宙!?」
由菜は数十メートル走ったところで俺の手を振り払った。
由菜「ちょ、ちょっと!本当にどうしちゃったの?」
宇宙「……これを見てくれ。」
そう言い、俺は腕時計の時間を由菜にみせた。
""8時25分""
参考までに言うが、俺たちが通う都立聖詠学園は8時30分までに学園内に居ないと行けない。ちなみに、俺たちの家から学園までは、徒歩10分である。俺たちが家を出たのは8時15分。そして俺たちの現在位置は家から徒歩2分の所である。近所のおばさんと話したりとなんだかんだあり、まだ現在位置なのである。
そう、何を隠そう
""ピンチなのである!""
そして今に至るのである。
宇宙「おい、由菜!もっと速く走らねえと間に合わねえぞ!反省文俺書きたくねえよ!」
由菜「そ、そんなこと言っても無理なもんは無理だって!も、もう無理〜。」
まずい、これは非常にまずい。と思っていると、後ろから「きゃあっ」という声が聞こえてきた。
振り向くと、由菜が足を押えて倒れていた。
宇宙「由菜!!おい!大丈夫か!」
由菜「も、もう。大袈裟だなあ。あはは」
そう言い、由菜は立ち上がろうとしたが、立てなかった。
宇宙「おい、やっぱりお前……足、痛いんじゃねえか?」
由菜「!! だから、大丈夫だって……」
宇宙「はあ、お前って昔からそうだよな。なんでも大丈夫、大丈夫って。誰かに甘えてもいいのに……。」
そう言い、俺は幼少期の頃を思い出していた…………
じゃなくて、そうだ。早く行かないと遅刻する。
どうする、どうする…………くっそ、この手しかないか。やるしかねえ。遅刻しないために……
べ、別に由菜のためじゃないんだからね!
宇宙「由菜、今からおんぶするからこっち来い。早く!」
由菜「え?えええええええ!?」
そんな由菜の叫びは、近所迷惑な程に大きかった。
ここまで読んで頂きありがとうございます!
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次はドキドキおんぶ編です!