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短冊に願いを
短冊に願いを
七夕は一年一度の祭りごと
星に絡めて語られるおとぎ話
無意味なのだとは知っていても 今年も願いを書き記す
短冊に願いをのせて
造花の竹にくくりつけ 短冊がひらひら風に揺れる
昔はどんな願いをしただろう
猫がほしい 犬がほしい そんなくだらないものだったっけ
遠い記憶をたぐりながら見上げると そこに満天の星空
きっとこの願いはお星さまが聞いてくれるんだ そう信じよう
今年の私の願い事
それは誰にも内緒のお話
ねえお星さま叶えてよ
私の願いを叶えてよ
犬も猫も飼えてない ねえ今度こそ願いを聞いて
短冊に願いを
届かないと知りつつも




