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第七十五話

「一番―――」


 ウグイス嬢のアナウンスが流れる。

 一番打者が打席に立つ。


「―――プレイ」


 球審が宣言する。

 ハインがサインを出す。

 陸雄が頷いて、ボールの握りを変える。

 そのまま投球モーションに入る。

 指先からボールが離れる。

 打者手前で右にボールが落ちて曲がっていく。


(横田の為に繋げなきゃ!)


 一番打者がカーブを早めにスイングする。


(!? 初球のカーブに手を出した!?)


 ハインが驚いた瞬間には、バットがボールに当たる。

 カキンッと言う金属音と共にボールが当たる。

 そのままファースト線に飛んでいく。

 一塁の横田が二塁に走っていく。

 一番打者も一塁に向かって走っていく。


(フェアにはならない―――ツバキが止めてくれる)


 ハインが立ち上がる。

 星川がファーストライナーのボールをキャッチする。

 その時―――ハインに安堵のため息が漏れる。


「アウト! チェンジ!」


 塁審が宣言する。

 スリーアウト、チェンジになる。

 残塁した横田が握りこぶしを作る。


「くっ! チャンスが死んだ!」


 二塁の手前で横田が座り込む。


「星川君! ナイスプレイ!」


 陸雄が喜びの声をあげる。


「皆さん、次の回で攻めましょう!」


 星川の言葉でメンバーがベンチに戻っていく。


(偶然のタイミングとはいえ、初球の変化球を打つとはな―――ナカノ監督に報告しておくか)


 ハインがベンチに戻っていく。



「四回の表―――大森高校の攻撃です。一番、キャッチャー。ハイン君―――」


 ウグイス嬢のアナウンスが流れる。

 四回表。

 点差は11対0.

 打席にハインが入る。


「―――プレイ!」


 球審が宣言する。

 捕手が立ち上がる。

 横田がボールをスローボールで投げていく。 

 敬遠だった。

 ハインが一塁に移動する。


「二番―――ショート。紫崎君―――」


 紫崎が打席に立つ。

 球審が宣言すると同時に、捕手が立ち上がる。

 またも敬遠である。

 ハインが二塁に移動し、紫崎が一塁に歩いていく。


「三番―――セカンド。九衞君―――」


 捕手は立ち上がる。

 三打席連続の敬遠だった。


「ほう………悲しいねぇ。骨のない奴だな」


 九衞が一塁に向かう。


「ヘイ!ヘイ! ヘイ! ピッチャービビってる!」


 ベンチの駒島がヤジを飛ばす。


「メンソーレ! その通り! ピッチャービビってるサー!」


 大城も便乗したかのようにヤジを飛ばす。

 横田が下を向いて、握りこぶしを作る。

 灰田が怒鳴る。


「うっせぇ! 黙ってろ! テメェらいい加減にしねぇと、ぶっ殺すぞ!」


「「ひっ!」」


 二人が灰田の圧に怯える。


「灰田。相手チームの事で同情するのは解るが、キレるなって!」


 陸雄が肩をポンっと軽く叩く。


「わーたよ。ネクストバッターだろ? はよいけ」


「へいへい。あっ、星川君バットありがとう!」


 星川からバットを受け取った陸雄がネクストバッターサークルに座る。


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