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第百十三話


「西晋高校―――三番打者、二年生―――」


 ウグイス嬢のアナウンスが流れる。


「―――プレイ!」


 審判が宣言する。

 三番打者が右打席で構える。

 ハインがサインを出す。


(ふ~ん。いきなりか~)


 サインに頷いた松渡がボールを握る。

 投球モーションに入る。

 打者がタイミングが取りづらいのかフォームに

 そして指先からボールが離れる。


(このコースなら振るのが多少遅れても打てる!)


 真ん中高めにボールが飛ぶ。

 やや遅れて、打者がバットを振る。

 手元でボール二個分まっすぐと落ちる。

 ストレートではなかった。


(早い! しかも初球からフォークボール!? 決め球じゃないのか?)


 打者が落ちるボールより上に空振りする。

 ハインが捕球する。


「―――ストライク!」


 球審が宣言する。

 スコアボードに126キロの球速が表示される。


(相手の投手、思ったより球が早いな。フォームのせいもあって、タイミングも取りづらいか……)


 ハインが返球する。

 松渡がキャッチする。

 ハインがサインを出す。

 頷いた松渡が投球モーションに入る。

 打者がじっと観察する。


(次は誘い球だろうな―――こういうタイプの捕手は理論に行きがちだ。しかも一年坊―――読めてるぜ)


 松渡の指先からボールが離れる。

 内角高めにボールが飛ぶ。


(早くも無ければ遅くも無い球速だな。フォークボールじゃないみたいだけど……)


 打者が見送る。

 ハインが捕球する。


「―――ストライク!」


 球審が宣言する。


「えっ? 入ってた?」


 思わず声を漏らした打者がハインを見る。

 ボールは内角高めのストライクゾーンにギリギリ入っていた。

 スコアボードに120キロの球速が表示される。


(審判の判定頼りもあったが、見送ることは読んでいた)


 ハインが返球する。

 松渡がキャッチする。


(くそっ! 次はボール球か? 三球三振かもしれない)


 打者が力を入れて構える。

 ハインが横目で見る。


(打者の力が少し入っているな。ハジメ。次はこれだ―――)


 ハインがサインを出す。

 松渡が頷く。

 三番打者が食い入るように松渡の投球モーションを見る。

 指先からボールが離れる。

 外角低めにボールが飛ぶ。


(さっきより遅いな! 打てる!)


 打者がバットを振る。

 タイミングは合ってたが―――ボール三個分真っ直ぐ落ちる。


(何!? ここでフォークボールだと!?)


 バットがボールより上に上がって空振りする。

 ハインは変化球のフォークボールを深く握れと指示していた。

 その上遅く投げるようにもサインで示していた。

 ボール球だが空振りしたのでアウトになる。


「―――ストライク!」


 球審が宣言する。

 スコアボードに112キロの球速が表示される。

 一回表が出塁無しかつ無失点で終わる。

 ネクストバッターサークルで見ていた四番打者のジェイクの眉がピクッと動く

 松渡の投手としての体の開きが少なく、腕の振りが見えにくく、リリースポイントが前にあって球持ちが長いことに気付く。


「ナルホドネ。キャプテン トハ チガッタ ユニークフォーム!」




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