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第197話 避難拠点づくり6~材料集め・輝石~

「「っ! ク、クラーケン!?」」突然現れたクラーケンに僕らは驚き、「な、何でクラーケンが俺達を?」と兄ちゃんが疑問を漏らした時、僕はそのクラーケンの触手の1本に付いている傷に目を向け、(ん? あの傷は······あっ!)思い出した。


 その傷とは、第1小隊が編成されてから2番目に受けた任務で相手にしたクラーケンの攻撃をただ受け続けていた時、ライアンのスキル"ロールガード"で受け止めた際負わせてしまった傷であった······。


「ひょ、ひょっとしてお前、あの時助けたクラーケンか?」僕は目の前のクラーケンに尋ねたら、クラーケンはそうだと言わんばかりに頷いたのだった。


「そうか! そうだったんだ!」と僕だけが喜び、兄ちゃんなど他の人達は状況を理解出来ずポカンとしていた。


 そのため兄ちゃんが「レ、レックス。もしかして、そいつもお前が以前助けたりした奴なのか?」と尋ねてきた。


「うん! ほら、第1小隊が編成されて2番目に与えられた任務の時に対峙したクラーケンだよ!」「2番目に与えられた任務······あっ! あの漁村からの?」


「そう!」「それがコイツだったのか」とようやく兄ちゃんも理解したのだった。他の人達も僕達の会話から僕が騎士団の任務中に助けたクラーケン何だと理解し気持ちを緩めていた。


「あの時助けたお礼をしてくれたんだ?」と聞いたら、これまたそうだと言わんばかりに頷いた。


 それを見て実際助けられたマールは「ありがとう。クラーケンさん」とお礼を伝えた。クラーケンもそれを聞いて頷いた後、水中に戻ったのだった。


 クラーケンを見送ったところで兄ちゃんが「だけど、まさか海人族の領土にまで魔王軍の手が延びていたとはな」と言葉を漏らしたのだった。「確かにそうだね」「取り敢えず、この事は輝石を回収した後国王様と団長にそれぞれ報告する事にしよう」と言って全員が納得したところで、本来の目的であった輝石採取のため洞窟の奥に向かった。



 暫く歩いた先の広場に到着したところで、「「う、うわぁーーー」」僕達は驚がくさせられた。まさにその広場には至る所に輝石と思われる石が大量に存在していたのだった。


「こ、これ全部輝石、なの?」「うん、そうだよ」マールが答えてくれて改めて国王様が仰ってた言葉が理解出来たのだった。


「それじゃあ始めるぞ!」兄ちゃんの掛け声を皮切りに、僕達は当初の予定通り1人100個ずつ集めだした。全員が集め終わり何とか運べる事を確認したところで広場を後にした。


 そして洞窟の前でキャプテンホーネッツに殺されたサソリ型の魔物達を供養したところで船に戻り、マリンタウンへ帰った。


 マリンタウンへ着いた後すぐお城に向かって国王様に輝石の提供のお礼とキャプテンホーネッツならびに魔王軍の事を伝えた。


「まさか、我が領土にまで魔王軍の手が」「はい、ですのでもしかしたら他の地域にも既に魔王軍が侵入しているかもしれません」


「ありがとう。その辺りはこちらで討伐隊を組織して対応する事にするよ」「はい。ともあれこの度は輝石のご提供本当にありがとうございました!」「いえ。そちらも頑張って下さい」「「はい!」」と国王様にお礼を述べて僕達は本部に戻った。


 本部に着くや否やすぐ団長に色々と報告を行った。


「まさか海人族の領土にまで魔王軍の手が」「はい。もしかしたら他の種族の領土にもこれから、或いは既に魔王軍が侵攻しているかもしれません」


「そうだな。その事はグレン王子に報告して各種族に注意喚起してもらう事にしよう」「はい」


「それはともかく、今回はこれだけの輝石の調達よくやってくれた!」と輝石を詰め込んだ鞄を見て団長はお褒めの言葉を述べた。


「これでようやく建設に必要な主だった材料が全て揃う目処がたったよ」「えっ、全て?」


 まだ木材とかが調達できていないようなと疑問に思っていると、「あぁ。その事は明日にでも建設予定の現場に行ってみれば分かるよ」「は、はい」と答えたが、どういう事か分からない事もあってマーシュと顔を合わせて首を傾げ合ったのだった······。



 しかし、翌日現場に着いてすぐに団長の言葉を理解する事となるのであった······。

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