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30話 いざ開拓作業!

作者の他作品である世界最強の努力家の3巻が4月15日に発売します!

3巻で完結なので、ぜひ買ってみてください!

 これから3日間は開拓作業だ。

 みんなで朝食をしっかりと食べて、開拓現場に向かう。


「おお……山だ」


 ラウルは口を大きく開いて唖然としていた。


「うん、山」

「山を整地して、暮らせる場所を増やしているんですよ。今私たちが立っているここら辺も整地された場所なのです」

「なるほど、確かにこれは大変な仕事だな」


 領民達は既に働いているので、作業内容がパッと見で分かる。


 ・山を削る

 ・埋め立て

 ・地面を叩いて地盤を固める

 ・草刈り


 大雑把な作業はこんな感じか。

 大きな木とか大きな岩はそのまま残されてたりして、処理に困ってそうな印象を受けた。

 俺たちに気付いたのか、領民の一人が作業を中断してこちらにやってきた。

 痩せた老人だが、元気そうで表情も明るい。

 白い髭が特徴的だ。


「おや、ルナ様とサーニャ様ではないですか! 本日はどうされましたか?」

「こんにちは〜」

「今日は開拓作業を手伝いに来た」

「それは助かります! そちらのお二人はもしやアルマさんとラウルさんですかな?」

「うん」

「どうも、アルマです」

「俺はラウルです! これからよろしくお願いします!」


 俺とラウルは頭を下げて挨拶をした。


「ワシはオスカルと申します。アルマさんの噂は既に聞いておりますぞ! なにやら魔物を使役して、賢く調教したとのことですな。なんとも頼りになるお方だ」

「流石アルマだな。もう領内で噂になってるみてーだぜ」

「ははは、良い噂だといいんだけどね」

「もちろん良い噂ですぞ! 領民達はみんな、アルマさんに期待しておりますから」

「それはありがたいですね。期待に応えられるように頑張ります」

「期待していますぞ。それでアルマさんとラウルさんも開拓作業を?」

「はい。色々な仕事を経験してみたくて」

「良い心意気ですな。それではまず、作業の説明からしましょうか。あちらの小屋に道具を置いてあるので、そちらに向かいましょう」


 俺たちはオスカルさんの後をついて行き、木造の小屋に移動した。

 小屋の中には色々な種類の道具が置かれている。

 スコップやピッケル、鎌、その他にも見慣れない道具があった。


 それから俺たちはオスカルさんから作業の説明をしてもらい、ルナとサーニャは草刈り、俺とラウルは整地をすることになった。

 小屋から出ると、近くには早速草が生い茂っている場所があった。


「それじゃあルナ様とサーニャ様には、まずここからやってもらいましょうかな」

「よーし、いっぱい刈るぞー!」

「……これ魔法使ってもいい?」

「もちろんいいですぞ。しかし、使い方には十分気をつけてくださいな」

「うん。分かってる。サーニャ、ちょっと待っていて」

「はーい」

「【ウインドカッター】」


 ルナは風魔法の【ウインドカッター】を詠唱すると、風が草を切り裂いた。

 一瞬にしてここら辺の草刈りをルナは終わらせたのだった。


 いい選択だ。

 俺もこの規模の草刈りをするなら、その魔法を選ぶ。


「な……ななっ、何が起きたんじゃ……?」

「お姉ちゃんスゴい……!」

「どやっ」


 ルナは自慢げに胸を張った。

 このように魔法を使えば開拓作業は一気に進めることができる。

 言ってしまえば、俺はこの開拓作業はやろうと思えば1時間もしないうちに全てを終わらせられるだろう。

 でも、それじゃあ意味がない。


 俺がそんなことをすれば領民達の働く意志は消えていく。

 思い描く発展を遂げていくには、領民達の頑張りが必要不可欠だ。

 だから最低限のことだけを俺はやるつもりでいる。


「すげえな【賢者】のギフトってのは……」

「ラウルも【疾風の剣士】っていうギフトをもらったんだろ? 風魔法ぐらい使えるんじゃないか?」

「そうだな。俺も風魔法ぐらい……って使えないんだよなぁ」

「そ、そうだったか。悪いな」

「くぅ〜、アルマも魔法をたくさん使えるもんな。俺も使ってみたいぜ」

「よければ教えるよ」

「えっ!? ほんとか!?」

「もちろん。たぶんラウルのギフトなら風魔法の適性があると思うよ」

「よっしゃー! じゃあよろしく頼むわ! これで開拓作業も気合が入るってもんよ!」


 ラウルのギフトもなかなか良いものを授かっていると思うんだよな。

 鍛えれば、ラウルもかなりの実力者になれるはずだ。


「草、私が全部刈り尽くす」

「お姉ちゃんいけいけー!」


 ルナとサーニャはノリノリで草刈りをやっていた。

 ……ルナが風魔法を使っているだけなので、サーニャはただ盛り上げているだけだけど。


「……ま、周りの人に当たらないように気をつけるんじゃぞ」


 オスカルさんはそれを遠目に眺めて、注意を促した。


「ご、ごほん。さて、アルマさんとラウルさんも開拓作業を始めましょうか。ついてきてくだされ」


 オスカルさんに案内されてたどり着いた場所には人だかりが出来ていた。

 大きな岩を前に話し合っている。


「困ったなぁ……」

「縄で縛って、みんなで引っ張るってのはどうだ?」

「うーむ、それしかないか……」


 大きな岩なにやら困っている様子だった。


「むむ、どうやら開拓作業中に大きな岩が出てきたようですな。これをどかさないと開拓作業が進めれませんな」


 オスカルさんが状況を説明してくれた。

 大きな岩か……。

 これぐらいなら俺が手を貸しても大丈夫だろうな。

 もっと凄いことをいっぱいやろうとしてるし。


「その岩壊せますよ」


 そう言うと、みんなの注目が俺に集まった。

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