表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒人形  作者: トムネコ
デイ・BREAKTIME 何か求めて
3/38

蒼い妖精の止まり樹


「皆様! 私、支配人のトロイです」



世界一とも謳われる人形劇の開幕

果たして。それほどの価値が有るのか?



「アーちゃん」


「うん?」


「あれ、あれリリーだよ!」


「リリー?」



蒼い妖精、そう言われる程に美しく


キューの秘宝とまでいわれる

以下、アーボルト屈指の名作である




「忘れちゃったの?」


「リリー。覚えてる

ただ。綺麗な子を造りたくて・・・」


「綺麗・・・・」


「そうだよ、確か───」



リリー=クロノメリア

それが。彼女の名前だ・・・ そうだ



取り戻そう、僕の全てを捨てても

それほど大事な人だったんだ、あの子は



「・・・いてっ」


「アーちゃんは綺麗な子が好きなのね!」


「ローゼ、あぁ・・・鞄の中に──」



「お客様!」


「僕?」


「そう── お客様です

こちらへどうぞ、貴方は選ばれたのです」


「選ばれたとは? どういう・・・」


「おや、初めてですかな?」


「えぇ、観に来たのは初めてです。

噂は良く聞いてますよ、凄く綺麗だと」


「そうですか、いやはや何とも・・・

それでは勿体ない、では変更を・・・」


「いいえ、彼で御願いします」



辺りが妙にざわつきだした


よく聴こえない・・・ たっ──

部分的に聴こえては途切れる声



でも、

 次でハッキリと聞こえる様になる




「皆様、皆様!落ち着いて下さい」


「この青海のアバランテュス始まって

以来の奇跡が起きました! 皆様拍手を」


「あの蒼い妖精が言葉を口にしたのです!」




「あの・・・・」


「なんだ! こんな時に!」



支配人は何もかもを忘れた様で

僕に向けて興奮してる冷めるから

黙ってろ、そう言ってる眼だったんだ




「珍しいことなんですか?」


「その・・・ 人形が喋るのは──」


「何! これが誰の作品か知っているのか」


「アーボルト=ハインケル。

蒼い妖精はこの僕が造りました──」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ