戦争が始まる予感──
また、お待たせしました
もう、今日は言い訳はしません
じゃあ、こんなところで── バイバイ
「君───が?」
「はっ、いや・・・ 俺は親父の補佐だ
つまりは・・・・ 雑用だよ、けど知識はある」
「側でずっと見てたんだ」
「設計図は?」
「あるさ、俺の頭の中に・・・
親父はこれが悪魔になる事を恐れた」
「だから俺にしか設計図を渡さなかった」
「僕には教えてくれる?」
「設計図を? 何に使うんだ・・・?」
「ちょっと、手を加えるんだよ」
「手を加える──」
「ああ、今はシンプルなモデルしかない
だから僕は新たなモデルを造りたい。」
「何のために?」
「戦争を終らせる── 」
「戦争が終わるか?」
「君はそう思うんだろう? でも、僕は
本気でこの戦争を終らせる、そして── 」
「やっと、迎いに行ける」
「迎いって?」
「これは僕の戦争だ・・・ 長い・・
だから、君に設計図を渡して欲しい」
「まあ・・・ ずっと軍人ってのも嫌だしな」
「助かったよ、本当にありがとう」
「いいか? これでもし人を殺してみろ」
「俺が、お前を殺してやる───」
「わかったよ、君がどれだけ災難だったか」
「ふっ・・・・」
「でも... ありがとう」
そう手を差し出した・・・・
彼がその手を掴んだ時は
ある意味では奇跡だったのかもしれない
「軍曹! また、人形兵です!」
「彼女は───?」
「・・・・使え・・・ます・・・」
「マティス君。回線が乱れているぞ」
「・こち・・ら・・そう・・ます・・・」
「マティス君。よく聞こえない
君は今、なんと言った? もう一度だ」
「軍曹・・・新型です!」
「新型───!」
「D4部隊。聞こえているな?」
「軍曹!」
「リーナル隊長か。彼女を使え」
「その理由をお聞かせ願えますか?」
「敵の新型が現れた、なんとしても
ここ、前線で留めて起きたい。いいかな」
「了解、父さん──」
「止めてくれ、言っただろう?」
「軍曹か、元大統領と言ってくれ」
「その呼び方の方が言われなれている」
「なら、僕が父さんと言っていきますよ」
「それも困ったものだ───」
「ハハハ、確かにそうかもですね
では。彼女を使います被害は最小に」
「ああ、そうしてくれ──」
これより戦争は長く続き、
数多もの兵士が戦場で散っていくだろう
しかし
その歩みを止めてはならない
歩みこそが我々の勝利の一歩なのだから