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黒人形  作者: トムネコ
軌跡の時代 稀代の名工たち
16/38

戦争が始まる予感──

また、お待たせしました


もう、今日は言い訳はしません


じゃあ、こんなところで── バイバイ




「君───が?」




「はっ、いや・・・ 俺は親父の補佐だ

つまりは・・・・ 雑用だよ、けど知識はある」


「側でずっと見てたんだ」


「設計図は?」


「あるさ、俺の頭の中に・・・

親父はこれが悪魔になる事を恐れた」


「だから俺にしか設計図を渡さなかった」



「僕には教えてくれる?」



「設計図を? 何に使うんだ・・・?」


「ちょっと、手を加えるんだよ」



「手を加える──」


「ああ、今はシンプルなモデルしかない

だから僕は新たなモデルを造りたい。」


「何のために?」



「戦争を終らせる── 」



「戦争が終わるか?」


「君はそう思うんだろう? でも、僕は

本気でこの戦争を終らせる、そして── 」


「やっと、迎いに行ける」


「迎いって?」


「これは僕の戦争だ・・・ 長い・・

だから、君に設計図を渡して欲しい」


「まあ・・・ ずっと軍人ってのも嫌だしな」


「助かったよ、本当にありがとう」



「いいか? これでもし人を殺してみろ」


「俺が、お前を殺してやる───」


「わかったよ、君がどれだけ災難だったか」


「ふっ・・・・」


「でも... ありがとう」



そう手を差し出した・・・・


彼がその手を掴んだ時は

ある意味では奇跡だったのかもしれない






「軍曹! また、人形兵です!」


「彼女は───?」


「・・・・使え・・・ます・・・」


「マティス君。回線が乱れているぞ」


「・こち・・ら・・そう・・ます・・・」


「マティス君。よく聞こえない

君は今、なんと言った? もう一度だ」


「軍曹・・・新型です!」


「新型───!」



「D4部隊。聞こえているな?」


「軍曹!」


「リーナル隊長か。彼女を使え」


「その理由をお聞かせ願えますか?」


「敵の新型が現れた、なんとしても

ここ、前線で留めて起きたい。いいかな」


「了解、父さん──」


「止めてくれ、言っただろう?」



「軍曹か、元大統領と言ってくれ」


「その呼び方の方が言われなれている」


「なら、僕が父さんと言っていきますよ」


「それも困ったものだ───」



「ハハハ、確かにそうかもですね

では。彼女を使います被害は最小に」


「ああ、そうしてくれ──」







これより戦争は長く続き、

数多もの兵士が戦場で散っていくだろう


しかし


その歩みを止めてはならない

歩みこそが我々の勝利の一歩なのだから








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