怒ってる? ああ、もうカンカンにない。
センテンス。
エリモネンスクアルンスロートエリオニンクスオリアラントス。ゼムン・ナット・ノウ。
ない呪いを信じるよりも、生きている希望を信じるほうがいいに決まってる。そうだろ?
「俺さ、やっぱ店続けるわ。なんか、全部なくなっちまったと思ったけど、なんかはある気がする。特別なことをしなくても、いつもの料理で喜んでくれるなら、いいかなって」
皆が頷く。自棄になって弟にすごい八つ当たりをしてたんだけど、もうこれでやれそう。
文の仕事もする。死に向かわなくたって、問題はいくつもある。自分の重みは自分で背負わなきゃ、やっぱり駄目だよな。
今、死んだ人が沢山いるから、辛い。でも、辛いことから逃げちゃいけないって、あいつの居る場所から感じる。まだ、あいつには会えない。でも、いつかは会える。だって俺はそうしたから。ゴールスはある。だから、俺も負けない。戦う。問題と向き合って解決、それが俺だって、昔、あいつが思ったから。
「沢山迷ったけど、俺はもう大丈夫。ワタル、待ってるから、早く来いよ? ここは、良いところになった。お前の帰るべき場所だ」
別方。センテンス。
エリオンステートオリオンリッターストラトス。アリエランスクラントスレイブスラーヴァストリームスリンクスレットアルアンクス。オリオライズスンサッパースィングス。
止まった。あの呪われた機体は壊れてたんだ。意味はなかった。でも呼んでる! 飲み込まれる! 私は、なんだっけーー。清い金。
戦う。呪いを内に込めて相殺する。全部、私の中に入りなさい。入った。そうか。自殺したり無念の死を遂げた霊が妖怪になるのね。
でも、妖怪は何か憎めない。あの人が妖怪をマイルドにしたからだ。いや、江戸時代から妖怪書きは形を得ない霊や呪いに形を与えて世に放したんだ。それはいけないところもあったかと思う。でも、人間と関われるようになった妖怪は人間に何が辛いのかを伝えられるようになったんだ。それでも恨みは晴れないで。溜まったすごい恨みをあの機体が持ってたんだ。だとしたら。あの機体は必要?
襲わないで居られるか? られる。なら。
あの機体は必要だった。あれは私の反のようなものだったんだ。そうだ、ダンゴを止めないと。止まった。あんな風に使われるなら、ない方がマシ。あの変な男に騙されたのは悪かったんだけど……許してくれる? 許すよ。
ただし。人を信用しなくなったらおわり。
いいね? わかりました。ならいい、お帰り。
だれにも言えない過ちが出来てしまった。言った所でだれも信じない。ひどいことをしてしまった。私に過ちは全くないなんて思っていたからそうなったんだ。私は、弔い続ける。私の生命がある限り。
別他方須。センテンス。
アリオンステートオリオスライスクエリオライザーアルエラソン。オリオライザースリランスリート。スリランスラーファスライリン。アリオスラートスリングルスリングルシュタッドリンクスン。エルレリオッソアルスレイクス。
はあ。またなんか余計なことやる所だった。
助かったはいいが、なんだか胸が晴れねえ。
あいつのせいかな? いや、だってさあ。
良くなりすぎることはあっても、悪い方に行っちゃだめだよなあ。そんなら一丁、良い方かっとびましましょうかなあ? えらよいしょ!
三方を持って不安不迷を断するセンテンスの謳いによりて三点を離れたまま結充する。
アリオステートエルスツィンクレットスンクスリンクスレットスンクリエンスクリーウァリアントスティンミュレイントライスサーチエルス。
三角旗を持ちて、伝えよ。我等ウルスラグナスが顕現をば栄え奉らんことを。