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そして笑顔で飛び降りる

作者: 閑日月 大河

 このタイトルを読んであなたが思ったこと(頭の中に流れたストーリーやそれに対して抱いた感情など)、それこそがこの物語の全てです。

 なので、この下の文章は読み飛ばしていただいてもかまいません。

































下から吹き上げる風

頬を伝うその風が心地好い

そんな陳腐な感想しか生まれない

いや、先人の感想をさも自分のものであるかのように使っているだけだ

本当に心地よいなどと思っているのか

自分にも分からない

不意に笑顔が零れる

誰かに見られていたら……

口角を無理やり下げるが心の奥底から溢れてくる感情は抑えられない


「人生楽しそうだね、羨ましいよ」


かつて友人にそう言われたことがある

自分のことしか見れない僕は


「うん、最高に幸せ。キミは楽しくないの~?」


そう返した


ほんの小さなことでも幸福感を感じずにはいられない

それが僕だ

だからこんな時でも溢れ出る幸福感が止められない


これからだってのに


下を見るとやはり高い

離れて見るのと実際に上に立って見るのとでは大違いだ

「うひゃ~高いな!」

また口角が上がる

にやにやが止まらない

もしかしたら今すごい気持ち悪い顔をしているのかもしれない

心を落ち着けるため両の手で頬を叩く

ペチッ!ペチッ!

子気味いい音と共に頬がじんわり熱くなる

と同時に顔が少しだけ引き締まる


ついに準備ができた

僕はもう一度淵から顔をのぞかせる

一際強い風が髪を掻き揚げる

前を向き直して決意を決める

そして


僕は地面を蹴った








































「どうだった?初めてのバンジーは」

「っも~ヤッバい!!最高すぎたよ!!連れて来てくれてありがとう!!!」

「お~そりゃよかったよ!」

「これは病み付きになりますわ!そうだっ、もう一回並ばね?」

「ウソだろ!?……まぁ、いっか!」

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