龍vs龍 ②
リオンとニーズヘッグこっちの2体は共に邪龍優しさなどない
が、リオンは召喚されて以来のドラゴンの姿となり少し違和感を覚えてるようで地面へと足がつくなりさっさと人間の姿になってしまった
それとは逆にニーズへッグは深い青の巨大な角と漆黒の大きな翼を持つその姿を変えないまま立っていた
『おめぇ似てる思ったらやっぱあの雑魚の娘か?』
「雑魚とは誰のことだ」
『そりゃおめぇ…何だったけなぁ『最低の』?いや違うな『最悪の』?これもなんか違ぇ』
「『厄災』」
『おぉ!!そうそれだぁ思い出したぜぇ』
「……」
『アイツァかなり良かったぜぇ他のやつよかってだけだがなぁ』
ニーズヘッグが言っているのは昔厄災と言われた黒龍のことだ
リオンよりも前の時代ダンジョンも何も生まれる前この世界はドラゴンを始めとする様々な幻獣や神獣たちによって支配され人間はなんとか生き残っていた頃
その時代最強と言われた黒龍それがリオンの父だっただけど突然現れた黒龍…今目の前にいるニーズヘッグにリオンの父もほかの黒竜も殺されたその時まだ子龍だったリオンはたまたま出かけていて助かっただけなのだ
『娘のおめぇも同じ名で呼ばれてんだってなぁ?』
「……」
『あんなやつと同じ名で呼ばれるたぁおめぇも可哀想な奴だ』
「黙れ…」
『まぁ黒龍なんて俺以外雑魚同然だけどなぁ』
「黙れ!!」
怒鳴られてもゲラゲラ笑い続けているニーズヘッグにリオンは既に切れていた
『可愛そうだとか別だ、俺ァあん時のことがずっと引っかかってんだおめぇら黒竜全員を殺せなかったことがよォ!』
「ふざけるな!お前のせいで私の家族も友達も全員失ったお前はあそこがどうなったか知ってんだろ」
ニーズヘッグはわざとらしくニヤリと笑って言った
『どこの龍の里の話かわかんねぇなぁ数え切れねぇほど龍も里も全部潰したからぁな』
「ふざけるなぁ!」
その言葉を聞いて飛び上がり目に向かって雷の魔法を使う失明を狙った攻撃だが最強格の龍にそうそう上手くいくものでもない
『おいおいどうした?お前の父ちゃんの力は腐食だろぉ?使わねぇのかぁ舐められたもんだなぁ』
「望み通り使ってやるよ」
リオンの手が龍の鱗に変りさらの紫の液体が滴り始めた
その手をニーズヘッグに向かって思い切り予備動作をできるだけ少なく悟らせないように行った
「お望み通りの特大腐食食らわせてやったぞ?」
『そうだなぁその腐食の素質は親以上ってかぁ?いいじゃねぇのできればその調子で俺を殺してくれりゃ楽でいいだがなぁ』
どこか遠くを見ているような龍だ人間の体もこんな時は不便だこの体になると同種族や人型じゃない者達の表情がよくわからなくなる
「何だ…それは」
この世に完全な回復魔法もスキルもないそれは強力な効果を持つ龍でさえ持ち得ない本当の魔法のような魔法なのだから
だからあるはずがないどんなに大きな国でも魔力さえあれば一日で消せる強力さを持つ腐食をくらって無くなった部分が完全に戻ってるなんて会っていいはずがない
「完全な…回復…魔法なんて無い…はずだ」
『あ?これァ回復魔法なんて優しいもんじゃねぇどんなに致命傷を受けても死にたくなるような痛みを受けてもどんなに傷でも病気でも回復いや時間を戻した見てぇに回復しちまう呪いみてぇなもんだよ
…いらねぇ事話したなまぁ何が言いてぇかって言うとなぁさっきの腐食はちゃんと痛てぇしお前のことも今殺したくなった』
放たれた鋭い殺気に喉がヒュとなる音がした
龍の生存本能なのか知らないがそれに似たようなものが逃げろ今すぐにと告げているようなきがする
『ちっガキを虐める趣味はねぇんだよ賢者の野郎も面倒なこと言いつけやがって
まぁここで死んどいてくれや』
龍の姿がいつの間にか人の姿へと変わっていた
その姿をよく見る間もなく蹴り飛ばされ意識が飛んだ
「ちっ腐食に足持ってかれたかやってくれるぜこれじゃあ威力が死んであいつは死なねぇって状況だろうなぁ」
ニーズヘッグはニヤける口元を隠しながら思うことを口にする
「小娘ぇ仕返しに来るも逃げ延びた命で幸せに暮らすも好きにすりゃいいじゃねぇの
俺ァ仕返しに来る時はいつでも相手になるぜぇ?いい暇つぶしにゃなるからなぁ」
喋っているうちに回復、いや再生した足でゆっくりと歩き出したのだった
そんなニーズヘッグは思う龍の世界は狭いだから何かをやらかせば必ず因縁がある奴にいつか会う
でもこんな簡単か?…やっぱり龍の世界は狭い、と
このタイトル長くなる予感がする
また次回




