表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/8

甘い味

「わぁ…!」


 赤ずきんは思わず嬉しそうな声を出します。

 ‎そこには色とりどりの綺麗な花が所狭しと咲いていました。

 ‎赤ずきんはそっと花畑に座り、おばあちゃんの為に花束を作り始めました。

 ‎白、黄、桃、青…色とりどりの花を混ぜて出来た花束はとても良い匂いがしました。

 ‎花束を嬉しそうにかごに入れ、赤ずきんは再びおばあちゃんの家に向かおうとし、気付きます。


「あら、このお花初めて見るわ?」


 そっと真っ赤な花に近付き、よく見ようとかがむ赤ずきん。

 ‎けれど、この花の香りは何処かで嗅いだことが…?

 ‎そこで赤ずきんは気付きます。

 ‎これは、赤い花じゃない。

 ‎ ” アカになった ” 花なのだと。

 ‎それでも赤ずきんはその花に手を伸ばしました。何故か、その花に触れたいと思うのです。


「…ぁ、」


 花をつめば、赤ずきんの手に赤が付きます。

 ‎自分の手に付いた赤をそっと見つめ、何かに操られるかのように口の持っていき…


「…あ、まい」


 口に広がるちょっと赤は、果物とも砂糖とも違う、独特な甘さがしました。

 ‎赤ずきんは我に返り、花を捨てその場から駆け出します。

 ‎口に未だ残る赤の甘さに、心臓を早鐘のように鳴らしながら赤ずきんは頬も赤くして道に戻るのでした…。

子供ってなんでも口にしますよね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ