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神殿長P。1 夢告。

 神殿長を教主様より拝命して以来真面目に務めてきたが

まさかこんなことが起こるとは思わなかった。


夢のはずなのだが夢にしてはなんというか現実感がありすぎる。


しかもこの神だと名乗る少年にはとてもではないが威厳のカケラも無い。


どうみても徒弟の見習いがいいところだろう。


<すみません、徒弟の見習いで。

でもまあ、似たようなものです。

ココの担当に成り立てでまだ慣れてないんです。>


どうやら心を読まれてるらしい。


<あ、失礼。読んでると言うかあなたの心はこの空間ではダダもれなんです。

読まなくても聞こえちゃうんです。>


ココはどこなんでしょう? 。


<あなたの夢にお邪魔させてもらってます。夢の中ですね。>


ホントに神様なんでしょうか? 悪魔とかではなく? 。


<証明してもいいんですが時間も限られてますしね。

お願いをお伝えするだけですので信じても信じなくてもいいですよ。>


神様がそんなに軽くていいんですか? 。


<明日アナタのところにもっと軽い神様があらわれます。

まあ、実力は私なんかより遥かに上なんですけどね。

その方のお手伝いをお願いしたいんです。

お連れの方の要望もぜひとも受け入れてほしいんです。>


なぜでしょう?


<この世界だけでなく周辺50近い世界が影響を受けるからです。>


その方のせいで? 。


<いえ、その方は危機を回避すべく動いておられます。

できるだけ邪魔をしない方向でお願いします。>


アナタが神ならご自分でなんとかなさろうとはされないんですか? 。


<実力も経験も段違いでお手伝いもはばかられます。

あなたは地上の方ですから私とは違うお手伝いができます。

この世界のためでもあります。

どうかよろしくお願いします。>


ずいぶんとご丁寧なんですね、神様なのに。


<世界を担当するのははじめてなんです。

新人もいいところです。

最初から偉そうになんてできませんよ。

まだまだミスも多いですし・・。>


<お礼と言ってはなんですがあなたの加護を増やしておきます。>


<それではよろしくお願いしますね。>と軽く頭を下げると消えてしまった。


神様の新人な期間ってどれくらいなんだろう? と思ってる間に、朝だった。


これはお告げなんだろうか? 。

一応来客の準備くらいはしておきますか。


要望>がどんなものか彼はまだ知らない。

 なるほど、ココの神様はまだ新人さんだったんですね。

バイトより実力が下って認めちゃっていいのかなあ。


そういえば、ゴミ箱のことでバイト君に泣きついてましたね。


宰相さんの<左腕息子>のことでドジったのって

まさかこの方・・とか?


ま、まあ新人はミスって当たり前! 。ですよね。

せめて威厳くらい感じてもらえるように

頑張っていただきたいです。

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