勇者。17 最低な朝。
目がさめたら夜明けの少し前でした。
メタボロだったはずの体は誰かが回復魔法をかけてくれたようです。
あとでお礼を言っておきましょう。
昨日は最低でした。
この世界にいるモヤモヤ・イライラをダテさんにぶつけてしまいました。
帰りたい。
彼女に会いたい。
抱きしめていたい。
でも、帰ったら・・
そして彼女の前で死んだら・・・
書きかけの別れの手紙を彼女は読んだかもしれません。
あれで納得するとは思えないですが行方不明なら憎みや恨みはしても
悲しみの淵に沈むことはきっと無いでしょう。
母はその淵に沈んで二度と浮かび上がることができませんでした。
あんな目には彼女を遭わせたくありません。
でも・・・・
ともかく昨日のことをダテさんに謝ろうと会いにいきました。
昨日のことを謝ると
<若いんだから気にすんな。
オレはもう死んでるんだしあれくらいじゃあなんてことないしな。>
なにか昨日とは少し雰囲気が違います。
<夜中にシンシが来た。神にされた。>
シンシ?カミにされた? 。
一体なんのことなんでしょう? 。
勇者のくせに怖がってますね。
どこで彼女とお母さんが同じだと判断したんでしょう。
かなりなマザコンですよね、これじゃあ。
母は強し! 。>と言いますが強くない母も勿論いますし
強いのは<母だけ>じゃあなかったりするんですよ~~。
元気だせ! マザコン勇者くん! 。




