商人E。3 大口取引。
勇者に呼ばれて東の砦(ハリボテ砦)にでかけた。
先日の魔獣の素材は高値で売れたのでギルドもホクホクだ。
この国が戦争中なので周りの国も色々と備えようとしているらしく
買い手に不自由しない。
オモチャの投石器の代金はとっくに済んで組み立て式の方のも返済は順調。
なのにまた、勝手にあのハリボテ砦を直しちゃったとかで金が要るらしい。
そんなのは、国のツケにしとけばいいのになんで自分で払おうとしてるのか
訳のわからん奴だ・・まったく。
なんだって勝手に直したのかと聞いたら
<秘密基地を造ってる気分になっちゃったんです。>と言う。
バカか! コイツ!! 。
バカでなかったらガキだ! 。
そう思っちゃったオレ・・・普通だよな? 。
アイツのそばにいるとだんだん調子がおかしくなって行く気がするのは
気のせいか? 。
確かにあの砦ができたのが分かった時には王都の者は皆あせった。
アレがこっちのものならまた来られてもあんなには焦らずに済むだろう。
主戦場に行ってる連中も一安心というところか。
まあ、戦略的な話はともかく金の話は別だ。
追加融資は難しいかもしれないが話は聞いてやらないとな。
あの森の魔獣の素材ならまたさばいてやれるから融資までしなくても
いいかもしれない。
待っていたのは魔獣の素材だけではなく特大の魔石の山だった。
ど・どどどど・・どーしたんだコレ!!! 。
秘密基地ごっこって一度はやっちゃうよね。
すぐバレて秘密じゃあ無くなっちゃうんだけどね。




