魔族M。(兵士)2 囮代。
どうやら人間に拾われたらしい。
変な味の水を飲まされたがなんだか元気が出てきたので薬だったのかもしれない。
回復魔法までかけてくれた。
助けた理由を聞くと
<ひいじいちゃんは魔族でした。>という。
戦争前は交易してたので交流のあるヤツは確かにいるのだが
血の混じってるヤツは初めてだ。
内緒ですよ。>と言われて当然だなと思う。
いっしょの魔術師3人がにらんできたが凶状持ちだという。
騎士だと思ったら<元>騎士で大酒のみの借金王だそうだ。
どっちも友達には欲しくない奴らだな。
<みなさん腕はいいんです。
ここでの狩は大変ですが実入りはいいので。>
戦争で親の事業が傾いた。
金を貸してくれた相手は待ってくれてるし分割でもいいと言ってくれたそうだが
<笑顔が怖いんです。>と言う。
あー・・なにか分かった気がした。
ソイツは多分、裏のボスみたいなヤツだろう。
気が付いたら愚痴やら故郷のことやらしゃべりまくっていた。
なんだかスッキリした気分になった。
魔王国側の出口の近くまで送ってくれたが
<魔族の血が入ってても、みかけは人間なのでココまでで勘弁してください。>
そう言いながら携帯食料とか水とか金貨までくれた。
金貨は・・と断ろうとしたら
<気絶してるところを襲おうとした魔獣を倒したので囮代だと
思ってください。>と言う。
<道の北側の魔獣は値段が安いので少しですみません。>
助けてもらって金貨までもらったのにあやまられるとは思わなかった。
北側と南側では魔獣の強さと値段が段違いらしい。
金貨は魔王国の金貨だった。
戦争前の商売の名残だと言う。
有り難くもらって国に帰った。
金貨に助けられのは言うまでもない。
助けたいひと・・・で手を挙げちゃったので
頑張って助けてみました。
まあ、ウソも方便ってことで。




