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魔族Ｄ。（捕虜）4 魔王国の金貨。
＜どんなものも商品と同じで価値は宣伝しないと分かってもらえない。
ましてや存在することすら知られていなかったら売り手も買い手も
商売にはならない！ 。＞と力説した。
ゆ、勇者だろ！ お前！ 一体いつから商人なんだ！？ 。
召喚される前はどうやら商人めいた仕事をしてたらしい。
＜雇われ仕事でしたけどね。＞と笑う。
＜勇者がいると分かればそう簡単には攻めてこられないでしょう。
砦の人たちが噂くらいはしてくれるでしょうがあなたが証言すれば
信憑性が増します。直接会ってますしね。＞
帰っても捕虜になったマヌケなんぞ下手をしたら処刑だ。
だが、勇者の情報を持っていけばうまいこと免れるかもしれない。
＜勇者がいたらかえって大軍で攻めてこられるとは思わないのか？ 。＞
＜主戦場の他にも兵力をそんなに注ぎ込めるんですか？ 。
魔王さまって凄いんですねえ。＞とのんきな風に言う。
金は魔王国の金貨だった。
戦争で交易が絶えたので人の国では価値が下がっているという。
＜商人さんたちが喜んで提供してくれましたよ。
平和になったら価値も上がるんでしょうけどね。＞
あくまでも釣りエサ役の報酬として受け取ることにした。
アレは結構きつかったからな。
精神的に・・・。
二度とコイツには会いたくないと思いつつ帰国した。
結局あちこちで宣伝させられることになった。
＜勇者＞の名前を抑止力に使っても彼の余命は短いです。
そうか！敵に知られなければいいのか。
余命が切れる前に＜次＞がなんとかなれば
バトンタッチで継続して勇者滞在中ってことにできますね。
さてお次の方募集中ってことで誰か応募してくれませんかね？ 。
