魔術師G。3 魔法教室3。
誰も師匠役とか先生役とかしたことが無いというので
弟にちょっと教えたことのある俺が教えることになった。
もっとも周りでみんな見物してるのでやりにくいったらねえな。
ムフフ・・・でもコレで俺は勇者のお師匠さまってことになるのか。
ちょっとむずがゆい気分だよな。
基本の基本を説明するのは結構むずい。
当然すぎて普段意識しないからだ。
弟に教えたときは俺もガキだったが弟はもっとガキだった。
勇者はなんにも知らないからガキ以下だな。
キホンのキの字から丁寧にやってやらないと理解不能だろう。
騎士のアルフォンスが身体強化と剣に魔力を載せていたと言う。
意識せずに魔力を使っていたらしい。
ということは意識させれば威力の強い魔法が使えるかも。
ともかく、火の魔法あたりからだな。
イメージしやすいし。
プププ・・・はじめっからつく訳ないんだけどな。
勇者は何度もトライしていたがなんと初日でつけやがった。
皆が驚いて自分の炎がつくまでの日数を告白している。
最長で10日・・・い、言えねえ・・俺が2週間だなんて・・。
気を良くしたのか勇者は再トライ。
もっと大きな炎とかつぶやいている。
でかいよ! でかすぎる!! 。
街の北の森に住んでる丸角ウサギ並だ! 。
さすがにでかいと思ったのか勇者は縮めようとしている。
えっ・・・アレって縮むのか? 。
あっという間に白色の拳くらいの球体になった。
<ポイしろっ!ポイッ!!>
アルフォンスが危険を察知したのか叫んでいる。
勇者は初めてのくせに上手く飛ばしてしまった。
爆発音とできた大穴に驚いて恐縮してる勇者に
ひきつった笑顔を見せるしかなかった。
火の魔法じゃないのにするんだった・・。
火遊びしてはいけません。




