魔族F。(砦長)2 水球。
気が付いたら砦の指揮所のソファの上だった。
部下が運んで回復魔法をかけたらしい。
飛竜がクッションになって即死とはならなかったようだ。
頭を冷やして状況を確認してみる。
砦の外に大きな投石器が2台も鎮座していた。
<あんな大きな代物に気が付かなかったのか! 。>
怒鳴ったが見張りが言うにはニョキニョキと言う感じで
見る間に組みあがって攻撃してきたそうだ。
しかも飛んでくるのはなぜか石ではなく水だという。
魔術師が使うウォーターボールは握り拳くらいで
それ以上だと飛ばしにくくなるらしいが・・。
飛んできた! 。
でかい! 。
あんなのを当てられたのか、、。
内心、よく生きてたなオレ、、と思う。
次の玉が飛ぶまでの時間がやけに短い。
一体どんな仕掛けなんだ!? 。
しかも、2台が交代で飛ばしてくるので兵士はパニックを起こす奴まででてきた。
<逃げましょう! 。>と副官以下ほとんど全員が叫ぶように言う。
<兵士がアレではとても戦えません。>
そこでやっと気がついた。
負け癖・逃げ癖をつけられてしまったのだと。
奴らは拠点を落としても殲滅も追撃すらもほとんどしていない。
<逃げてもいいよ>と敵に言われていたようなものだ。
砦は包囲されていない。
もう、逃げ出した奴らが出ているのがここからも見える。
部下の言うことを聞いたのは初めてだった。
撤退の鐘を鳴らさせて砦を後にした。
勇者がこういう奴だと報告だけはしないと・・と思いながら。
やはり追撃はされなかった。
水って重いですよね。
それが飛んで来たら・・・
マンションの上階からペットボトルを投げたバカがいましたっけねえ。
私はバカという言葉は嫌いなんですがあのときばかりはバカ野郎!
と叫んじゃいましたよ。




