王I。6 交渉人事。
まさか将軍を捕虜にするとは思わなかった。
主戦場に攻勢をかけようという意見もあったが事前の計画どおり
停戦の交渉を持ちかけるように勇者にも指示した。
何度も働きかけてはきたが今度は多少状況が違う。
なんとか話に乗って来てほしいものだ。
主戦場の将軍には国境線から向こうへなるべく踏み込まないように指示をだした。
報告の様子だと向こうも積極的な攻撃は今のところして来ていないらしい。
兵站基地とルートを攻略したとはいえ勇者たちは人員も少ないし、
だいたい兵站基地は倉庫みたいなもので拠点として
籠城とかできる代物ではないらしい。
援軍とか主戦場の兵力とかがまともに来れば簡単に奪還されるだろう。
<タダで返す気はないですけどね。>
勇者は軽く言っていたが本気の軍隊がきたらさっさと逃げだす算段のようだ。
ようするにコレは停戦の話し合いのためのアピールだと言う。
どちらにしても魔王の気持ち次第ということだ。
なにがどう魔王の気持ちを動かしたのか分からなかったが話し合いに応ずる
という返事がきた。
ホッとした・・・だがこれからのほうがもっと大変かもしれない。
使者は・・・宰相だな。
本人は罰とも思うかもしれないがこちらが本気だと思ってもらうには
滅多な者ではないほうがいいだろう。
魔王を怒らせた使者でさえ殺されなかったのだから
多分、危険はないはずだ。
勇者を同行させてほしい? 。
来なければ停戦しないと魔王が言っている? 。
なんだろう?勇者に興味でもわいたのか? 。
勇者のおかげで引き出せた停戦交渉だ。
もう一仕事してもらうのは気が引けるがせっかくの機会を無駄にしたくない。
そうだアルフォンス! 。
アレをもいっしょに行かせることにしよう。
万が一勇者や使者に害意があるものがいてもアレがいればそれなりに
なんとか切り抜けられるだろう。
転移魔法陣は固定なものだが魔法具にする研究の話を
誰かしていなかっただろうか? 。
もしできているなら持たせたい。
戦争が長引いて困っているのはあちらも同じはずだ。
詫びの言葉ならいくらでも紡いでやろう。
なんとか無事に話が進むと良いのだが・・・。
王さまが直接行くわけにはいきませんものねぇ。
人事は大事ですね。
さてこれで勇者くんは魔王さまとご対面決定です。
なにやらヤバめの雰囲気な魔王さま。
アルフォンス君と二人だけで大丈夫かなぁ? 。




