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今みている夢はデスゲームですか!?  作者: サブローム狼
第2章 我らの文化祭は準備中ですか!?
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類は友を呼ぶ

「昨日の会議の結果なんか、しょうもないのに決まったな」


弁当を食べながら太陽がいう。


「まあ、しょうがないんじゃないか。女子の方が人数多いし、男子の意見はバラバラだったからな」


桐岡大喜は俺のとなりでそう言うと、ウインナーをほおばった。


「まあ、俺はスポーツの歴史についての展示で十分なんだけどな」


「黙れ。スポーツオタク」


清水の言葉に、桐岡は鋭い言葉を告げる。


「まあ決まったんだし、これに全力を注ぐぞ」


太陽の言葉に未だ釈然としていない桐岡以外、といっても俺と清水しか居ないんだが、は軽い返事をすると残りの弁当をかけこんだ。


5時間目は化学だったので、眠ってしまおうかと思った。 化学の先生は、基本的にこちらに関心がないのか、寝てても怒らない。というか気づかないことがほとんどだ。それに化学での俺の席は最後列の右端という完璧なポジション。それに授業の進むスピードもそんなに早くないので、一時間ずつ飛び飛びで起きていても、勉強すれば間に合う。だからこの時間を利用して夢の世界での情報収集をしているのだが、窓際ということもあって、直射日光がひどい。正直いって寝れる環境ではなかった。


授業も終わり、放課後。部活をしたあとなるべく早く家に帰った。夢の世界で、他のみんなにスポーツについてのいいアイデアを貰うためだ。


俺が夢の世界にはいると、居たのは水田さんだけだった。


「ん? はやいな。どうしたんだ?」


「いや、ちょっとスポーツについて色々聞きたいなと思って」


「ん? それならおすすめは水泳と、バレー。あとは陸上とかかな」


「へぇ。何でですか?」


「素晴らしいじゃないか!」


「何が?」


「色々と」


「あ、ああそう……」


うーん。あまり水田さんじゃ当てにならないな。別の人が来るのを待とうか。

その時、水田さんが声をかける。


「そういえば、このまちの最北部にスポーツについて調べている教授が住んでいるって話を聞いたな。行ってみれば?」


「最北?」


「まあ、歩いて30分くらいだろ。そんなに遠くないし、悪い話じゃないだろ」


なるほど。その専門家に聞いた方がいいな。行ってみるか。


歩くこと30分、目的地に到着した。来る途中にいくつもの坂があった。それもそのはず、このまちは中心部から南は平坦な道が続くが、それより北となると違う。少し山が多くなり、道も凹凸が激しくなる。あまり北側に来ることもないし、ここら辺の道はよく分からない。


到着する頃には、日が昇り始めていた。早めに寝たので、まだ日は明けてなかったのだが、どうやらそこそこ時間が経ったらしい。

目的の家をみると、素朴ないたって普通の家だった。本当に教授とかが住んでるのかな? そもそも教授ってこの世界のなのか? それとも現実の世界の? まあ入ってみればわかる。そう思い俺は玄関のベルをならした。


「どちらさんですか?」


家の中から出てきたのは初老の女の人だった。白髪が目立ち始めているが、どうやら若い頃は美しかったのか、顔のパーツは整っていた。


「あ、あのスポーツの専門家がいると聞いたのですけど」


「それならアタシだよ。まあ入りなされ」


そう言うとその人は手招きをした。


「お邪魔します」


中にはいると、ちゃぶ台しかおいていない、素朴な感じの部屋だった。


「スポーツねぇ。まあそんなの調べれば早いんじゃないのかい?」


「いえ、詳しい話を聞こうと思いまして」


「へぇ。そうかい。じゃあアタシの知識を使って知っていることをかいつまんで紹介しようかね」


そう言うと、教授は話始めた。その話をノートにまとめると、その家を後にした。正直いって知ってる内容がほとんどだったし、来る必要あったのかな……


家に戻ると、檜原さんと、山本さんがいた。


「どこにいってたんですか?」


「ちょっと情報をもらいにね」


「どうでもいい情報だったんでしょ?」


「何でわかるんだよ」


「顔が暗いもの」


そういって、その日はどこにいくわけでもなく、あとに来た藤田さんと一緒に一日中駄弁っていた。


次の日、一応集めた情報を、学級委員長の佐賀さんに渡した。周りをみたところノート1ページとかだったのに、1冊分も渡して大丈夫だったかな? いや必要な情報だし大丈夫だろ。


「やっぱりこいつらの中学出身はおかしなやつばっかね……」


佐賀さんが何か呟いた気がしたが、特に聞こえなかったし、わざわざ聞き返すこともないだろうと思って席に戻った







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