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 ~同・級・生~   作者: cherry
~1日目~
4/33

~再開~

「おーい! 笠井ー! 樋川ー!」


 船からぞろぞろと降りてくるお客さんの中から、

低めの大きい佐伯の声が聞こえてきた。


 よく見てみると、後から古井達も降りてきた。


 僕は、樋川と港まで後の4人を迎えに来ている。

楽しみだった週末がやっと来て、僕はウキウキしている。


 子どもみたいだな……。僕。


「久しぶりだな!」


「久しぶりー凪斗君、梓ちゃん!」


 佐伯と古井は効果音が付く位のはしゃぎっぷりだ。


「あ! 柚子! 久しぶりー!」


「梓も久しぶりだね!」


 隣で樋川は、霜月とはしゃいでいた。

霜月 沙耶華は同級生の一人で、樋川とは一番の仲良しだ。

霜月は暗くて大人しくて、樋川とは対照的な奴だ。


 樋川と似て、少し毒舌なのが残念だが……。


「おい雲居! なにボケッとしてんだよ!」


「煩いぞ。はしゃぎすぎだ」


 佐伯と話してるのは雲井 高貴だ。

こいつも同級生の一人で、昔から秀才で大人っぽい。

クールでルックスもいいが、性格がひねくれてる。


 佐伯とは昔から犬猿の仲だ。


「それにしても久しぶりだねこの島も。僕は沙耶華ちゃんと高貴君と都会の中の私立の高校に入ったから、こういう自然がたくさんの島ってあんまりこないからさ」


 古井は寂しそうに話した。

古井達の通う都会の大きな私立の高校は僕も行った事はあるが、

とても近代的で、田舎にずっといる僕にとっては驚きしかないような場所だ。


「佐伯の通ってる高校は何処なのさ」


 樋川は首をかしげながら聞いた。

佐伯は少し戸惑いながらも、驚くようなことを口にした。


「あー俺さ、入学はしたんだけど……今は行ってないんだよ。入学して一ヶ月で学校やめたんだよねーアハハ……だから今はバイト三昧」


 佐伯は笑いながら答えた。


「バカだからついていけなくなったのか」


「あ? お前なぁ!」


「はいはい。喧嘩はよせって」


 雲居と佐伯で喧嘩が始まりそうだったので、僕は慌てて止めた。

隣で霜月と樋川は呆れた顔をしている。相変わらず古井は怯えてる。


「ほら、早くしてよね! 今日と明日は私のおじいちゃん家に泊まってもらうからね! そこなら小学校までそんなにかからないしね」


 樋川はたんたんと話していき、僕達は樋川の後についていくことにした。


「ねぇ、あのさ、僕達は何時の船で帰るの?」


「朝一の船で出航すれば学校には間に合う」


 古井の質問に、雲居は即答した。


「別に帰るときの心配なんてまだいいだろぉ! 来たばっかだろ!」


 楽観的な佐伯は、古井や雲居とは違い、帰るときの心配なんて全くしていなかった。本当にお気楽なやつだ。


 

 その後も、いろいろ昔話をしながら、僕含めた6人で樋川のおじいちゃんの家へ向かった。





 

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