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朝風呂と謝罪

「っていうか、なんで風呂なんですか?」

「やっぱ、仲良くなるには裸の付き合いだろう?」

「いやいや、昨日仲直りしたし」

「でも、みぃ~は許してないだろう?」


うは、ばれてます。

普通許せないでしょう。

まぁ、俺も大人なので顔に出すような真似はしませんよ。

当たり障りなく付き合って行こうと思ってました。


「これから一緒に冒険に行くのに仲良い方がいいだろう?ってか俺がギスギスしてるの嫌だし」


パパッと全裸になるとおじさんはさっさと浴室に入っていく。


「二人とも早くしろよ~~!」

「ちょっ、待ってください」


気づくとパールスさんと二人っきり。

居心地悪いです。

彼女下向きながら上目づかいでこちらを伺ってくるし、耳プルプル小刻みに震えてるし。

気まずいです。


「えっと、俺もはいろ~っと」


ハイ。へタレです。

話しかけられるわけないじゃないですか。

昨日今日で許せるか!

心狭くてすみませんね~。


浴室に入ると、すでに風呂に使ってるおじさんが声に出さずに口パクで伝えてきた。


「へ・た・れ」


むかつく~。

さっき自分でも思ったことなので返す言葉もありませんが・・・

ってか、おじさんが仲を取り持つくらいしてくれてもいいじゃないですか?


「なんで先に入っちゃうんだよ」

「ん~、二人で話し合った方がいいだろう?」

「いきなりは無理でしょう。徐々に仲良くなるのがセオリーじゃないの?」

「そういうものか?」

「普通はそういうものだと思います」

「でも、オイラとみぃ~は直ぐに仲直りできるじゃん」

「それは、俺とおじさんの仲だからです」

「そんなもんか?」


そうやって二人でコソコソ話しているとやっとパールスさんが入ってきた。

もじもじと小さくなりながら、上目使いでこちらを伺ってくる。

ヤバイです。

ロり属性はありませんが、これは・・・下半身直撃です!

あればの話ですが・・・

ツルペタ幼女が真っ裸、その上耳と尻尾が萎れて垂れてる。

犯罪行為まっしぐらな状況ですよ。


「ぐは!」


直後に後頭部に衝撃を感じました。


「何するんですか」


元凶に向かってかみつきます。


「身内から犯罪者は出したくないからな」

「なっ、なんの事です」

「目が怪しい」


うは、ばれてました。

だって、こんな美味しい状況二度とないじゃないですか!


「パールスが困ってるぞ」


よく見れば、いや、さっきまでは舐めるように見ていたんですが・・・

白い肌がほんのりと赤く色づいてます。

これもこれで・・・


「痛っ!」


再び頭頂部に衝撃を感じました。

脳天チョップをかましてくれたおじさんを睨みます。

悪さなんてしたくてもできませんよ!

物がないからな!

くっそ~!こんな美味しい状況なのに何もできないとは。


「男でもみぃ~には何もできないだろう?」

「何でですか?ってかどういう意味ですか?」

「だって、童貞じゃん」


ダメージ120%食らいました。

風呂の中に沈んでいきます。

そりゃ、童貞ですよ。

キスもまだどことか女に触れた事もありませんよ。

でも、妄想するくらいいいじゃないですか!

こうなったらおじさん襲ってやろうか?


目だけ鼻から上だけ湯から出して、おじさんを睨み付けます。

そんな俺と視線を合わせながらおじさんはニコニコとこちらを見ています。

あっ、無理だ。

返り討ちに会うのは必至ですね。

無理なことはしません。

どうせ俺は幼女にすら投げられてしまう軟弱ものですよ。


「あっ、あの・・」


唐突に幼女が口を開いた。

声を方に視線を向けると、真っ赤な顔をして唇を噛みしめながら目に涙を浮かべてこちらを睨み付けている幼女の姿。


現在幼女に睨まれた俺という構図です。

喧嘩を売られているのか?

と思わんばかりに睨まれています。

まぁ、顔が真っ赤で涙目だから迫力はありませんけどね。


「ごっ、ごめんなさい」


ガバリと体を二つ折りです。

柔らかいな~。

頭が膝についてるよ。

俺は無理だな。


「本当にごめんなさい」


横顔に視線を感じでおじさんの方を向く。


「パールスの方が男前だな」


ニヤリと笑ったおじさんから痛烈な一言。

えぇ、そうでしょうね。

俺は逃げましたからね。

思わず俺の口から大きなため息が出ました。

その瞬間パールスさんの肩がビクリと震えた。


「いいよ、もう」

「でも!」

「いいって」

「でも、本心では許してくださってないでしょう?」

「あ~、そりゃぁ、二度も殺されかけるし、変な角生えるし~罵詈雑言の嵐だったし、本人暫く反省してなかったし」

「でも、今は!」

「うん、今の謝罪はきちんと受け取ったよ。その前までの謝罪、あれ、心から反省してなかったでしょう?」


その言葉にパールスさんは唇を噛みしめて再び下を向いてしまった。

その瞬間耐えていた涙がこぼれてしまう。


「パールスさんと俺の立場が逆だったら、パールスさんは俺のこと許せた?」


暫く考えて首を横に振るパールスさん。


「だよね。自分がやられて嫌なことは人にやっちゃダメだよ。まぁ、俺もパールスさんに結構嫌味いっぱい言ったしね。ごめんなさい」


俺も頭を下げる。

まぁ、湯船の中だし体固いから軽く頭を下げるくらいだけどね。


「許してくれるの?」

「うん、いきなりおじさんみたいに仲良くはなれないだろうけど、努力する」

「あり・・ありがとう」


本格的に泣き出してしまった。



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