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物語終了ですよ^^起きてください。

ちょっとバタバタしておりまして、次の更新は未定です。

「おじさ~ん。終わったよ~。おじさんってば」


俺は夢の住人と化したおじさんを揺さぶる。


「ん~」


伸びをして起きたのかと思ったが、再び寝息が聞こえた。


「ちょっと~!起きてくださいよ~~!!」

「ん~嫌だ~。起きたくない~」


駄々をこねるおじさんから布団を奪うと渋々と言った感じで目を覚ました。


「シャク君話なげ~よ。寝ちまったじゃないか」


話が長いのは認めます。

でも寝ちゃったのは自分のせいですよね。


「ごめんね~。話し出したら止まらなくって」


頭をかきながら申し訳なさそうおじさんに謝るシャクさん。

リョクさんは途中で口開けて鼾かいて寝てましたよね。

フゴッって自分の鼾で目を覚ましましたよね。

元凶のパールスさんも、頭コックリコックリさせてたよね。

最初から最後まで起きてたのは、俺とシャクさんだけだよ。

話しているシャクさんはいいけど、聞いてる俺は目を開けているの大変だったんですよ。

おじさんにだけじゃなくて俺にも謝れや!

そう言いたい気持ちでいっぱいです。


「質問してもいいですか?」

「質問?答えられることならいいよ」

「この話って王家に伝わる物なんですよね」

「そうだね~」

「一番重要な事が抜けてます」

「えっ?重要って?」

「異世界から人間は元の世界戻れたんですか?」


そう、その後の彼らについて語られなかった。

俺たちは戻れるのかって事が一番重要だよね。


「さぁ、俺は聞いてないな~」

「あっ、俺も聞いてない」

「そこが一番重要なんだろうが!」


思わず隣にいたリョクさんの首を絞める。


「ぐ、ぐるじ~」

「ちょちょちょ、死んじゃうから。リョク死んじゃうから」


慌ててシャクさんが俺をリョクさんから引き離す。

一回死ね!

お前らまとめて魔獣に食われるがいい。

って、俺たちどうなんるんだよ~。

角もあるし・・・

ん?角?

話が長すぎて忘れていたが、そもそも俺の角が原因だった。

確か逆ギレした女が逆恨みで民を恨む力を得た為に角が生えたんだったよね。


「女性の角ってどうなったんですか?」

「確か・・・死んだらなくなったんじゃなかったのかな?」

「えっ?死んでも存在してたから角だけを切り取って保管してあるんじゃないの?」

「え~。そうだったっけ?でも俺実物見てないよ」

「俺もない」


二人の会話に力が抜けていく。

結局なんの為にクソ長い話を聞いたんだろう。

元の世界に戻る方法も分からず、角を消す方法も分からない。

疲れた~。

もう、角もどうでもいいくらいに疲れた。

ため息を付いた俺はノロノロと移動する。

そんな俺の動向をシャクさんとリョクさんがビクビクしながら見守っている。

そんな二人を無視して、俺はベットの中に潜り込む。

もう、寝てやる。

全てを忘れて寝てやる。


「ちょ、一海ちゃん寝ないでよ」

「知りません。もうどうでもいいです。このまま寝て一生を過ごします」

「そんな自棄にならないでよ~」


俺のベットに乗り上げ布団を引っ張ろうとする、リョクさんをベットから蹴落とした。

ベットから転げ落ちた大きな音を合図に今まで起きているのか?と疑いたくなるくらいぼ~としていたおじさんが口を開いた。


「あのさ~。俺たちはパールスが呼び出したんだよな」

「そうですね」

「で、誰を犠牲にしたんだ?」

「えっ?」

「だって、四人呼び出すために王のかーちゃんが犠牲になったんだろう?なら俺たちを呼び出すために誰を犠牲にしたんだ?」


おじさんから出た言葉に俺は飛び起きた。

質問の内容じゃない。

寝てたはずなのにおじさんが話の内容を理解していた事に驚いた。


「おじさん、寝てたんじゃないんですか?」

「ん?起きてたぞ」


いやいや、さっきシャク君に「シャク君話なげ~よ。寝ちまったじゃないか」って言ってましたよね。

起きたくないとも言ってましたよね。

確かに自分もおじさんが話の途中でフガッとかフゴとかの鼾を聞きましたよ。

この話のときおじさんが寝ているのも横目で確認しましたよ。

それなのに話の内容を覚えているなんて。

・・・おじさん、睡眠学習ですか?


「パールス。どうなんだ?」


おじさんが滅多にしない真剣な表情でパールスさんに詰め寄ります。

確かに誰かの犠牲の上に自分たちが存在しているなんてちょっと嫌だな。


「・・・・・ない」

「ん?」


声が小さくて聞き取れずにもう一度聞き返すと涙目になりながら顔を上げた。


「誰も犠牲になんかしてないもん!」

「んじゃ、どうやって呼び出したんだ?確かお前が呼んだとかなんとか言ってたよな」


俺もおじさんの隣に移動して頷く。


「・・・森に行って・・」

「森に行ったの?えっ?森って入っていいの?入ったら呪われるんじゃないの?」


話からすると今現在も森は禁断の場所だと思ってたんだけど。


「あ~、入口までだったら大丈夫。でも、昔ほどじゃないけど魔獣はウロウロしてるから危ないって言えば危ないよ」

「っていうか、俺が一海ちゃんを発見したのその森だよ」

「なんですと~~!!」


恐ろしい。

そんな危ない場所に俺が召喚されてたなんて。

考えれば初っ端から魔獣とご対面だったし。

知れば知るほど納得できる。

ってか、よくもそんな場所に召喚してくれたなという恨みが募る。

一歩間違えれば、生きたまま魔獣さんにバリボリかよ。

自分が美味しく頂かれているシーンを想像して吐き気がこみ上げてくる。


「大丈夫?一海ちゃんは俺が守るよ」


背中をさすってくれる上に男前な台詞。

女だったら胸キュンですな。

まぁ、男の自分でもちょっと頼もしいと思ったのは内緒です。

だって、図に乗るからね。


「それは置いといて」


置いとくなよ!

重要だぞ。

もしかしたら俺パックリ食われてモゴモゴされちゃってたかもしれないんだぞ!


「何を犠牲にしたんだ」

「何も、ただ、森に入ってお願いしただけ」

「それだけか?」

「本当だよ!信じてよ!」


パールスさんがウルウルした眼差しでおじさんを上目遣いに見る。

うあわ~、やばい。

可愛いです!

普段とのギャップに萌えですな。

いわゆるツンデレ萌えというやつです。


「そっか、ならしょうがね~」

「えっ!何が?」


思わず声に出しちゃいましたよ。

何も解決してませんよね。

それで納得しちゃうんですか?

一人パニック状態です。


「やってないって。良かったな~」

「えっ?何が良かったんですか?何も進んでませんよ?」

「ん?誰も死んでなくて良かったな~って」

「いやいやいやいや」


解決してませんから。

何も犠牲にしてなくてなんで俺達がこの世界に来たのかとか、色々突っ込みどころはあるでしょう?


「不思議森だな」


その一言で終わらせないでください。

不思議で終わったら警察いりませんよ。


「はいはいは~い!」


リョクさんがいきなり大きな声で手を上げました。


「俺の考えね。多分パールスは自分でも知らない何かを犠牲にしたんじゃないかな。で、召喚に成功した。でも、犠牲が少なかったから、一海ちゃんと涼ちゃんは完璧に召喚できなくて性別だけが変わってこの世界にやってきた。ってのはどう?物語的に楽しくない?」

「はい!却下!」


間髪入れずに却下してやった。

物語じゃないよ!

実際に俺に起こっているんだって。

それを物語で済ますんじゃね~よ!!


「あっ」


何かを考えていたパールスさんが唐突に声を出した。

思わず鋭い視線を投げかけたとしても文句はないだろう。


「あ、あの~」

「なんだよ」


視線だけじゃんくて冷たい口調も俺のせいではない。

くだらないことだったらぶっ飛ばす。

元凶はこいつなのだから。


「あの~、私が乗っていた馬が死にました」

「えっ?」

「森の入口でお願いしてたら、突然ぱたりと」

「具合が悪かったとか?」

「ううん。元気に走っていたもの」

「そっか~。馬は可愛そうだがパールスじゃなくてよかったな」


パールスの頭を撫でながらおじさんがニコニコ笑う。

その言葉に、パールス自身今気がついたとばかりに震えだした。

一歩間違えたら自分が死んでいたというのに今気がついたようだ。

馬鹿だな。

冷めた目で涙ぐんでいるパールスを見つめる。

まぁ、生意気なこと言っていても子供だしな~。


「でもな、パールスがやった事はいけないことなんだ。分かってるか?」

「はい」

「じゃぁ、なんて言うんだ」

「ごめんなさい」

「うん。他にも言うべき人がいるだろう?」


しばらく迷った末チョコチョコと俺のところに来て頭をぺこりと下げた。


「ごめんなさい。もうしません」


子供に謝られて許さないのはダメだよな~。

だが、断る!

そう言ってしまえば楽なのに。

チラリとおじさんを伺えばニコニコと微笑んでいます。

が、俺には分かる。

目が笑ってない。


「あ~はいはい。もうしないように」


それだけしか言えね~よ。

だって、おじさんの目が怖いんだもん。

許すよな、って目が。


「良かったな。二度とするなよ」

「うん」


おじさんのニッコリと笑ってパールスさんの頭を撫でる。


これにて一件落着。


なわけね~だろう!


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