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謹賀新年

なんとか間に合いました。

せめて年内に一回は話を書きたいと頑張りました。

相変わらずグダグダな文章ですが・・・

番外編です。

「おじさ~ん。みかん取って」

「ちょっとは動けよ!」

「こたつって魔窟だよね~。だって、動けなくなるもん」

「お前は~」


そう言いながらも「よっこいしょ」というジジくさい掛け声とともに腰を上げてくれるおじさん。

炬燵にみかん。

やっぱり冬の定番だよね~。

ぬくぬくに温まった炬燵の中でゴロゴロしながらポータブルゲームをしている。


「おら。持ってきたから起きろや」


カゴに山盛りをみかんを乗せたおじさんが戻ってきて、ドンという音ととも炬燵に置く。


「ありがと~ごさいま~す」


起き上がった俺は、みかんに手を伸ばした。

う~ん、甘味と酸味が絶妙なみかんだ。


「おいし~」

「かーちゃんが、そろそろ蕎麦食うってさ」

「おっ、今年もエビ天?」

「乗ってるね~」


おばさん手作りのエビは大きくて衣が少なくてサクサクしてて本当に美味しいんだよね。


「食ったら、初詣いくからな」

「寒いからやだ」


おじさんの言葉に炬燵の布団を引き寄せる。


「だ~め。初詣は行くの」

「今年は雪かもよ~」

「それもまた味があるじゃないか」

「寒いからいや~だ~」

「だ~め~。行かないならみぃだけエビなしな」

「え~~~~!」


それほど好きではないが、年越しにエビがないのは寂しい。

寒さとエビを自分の中の図りにかける。


「お年玉な・・・」

「初詣いいですね~!おみくじ引いちゃいます」

「おまえな~」


呆れたおじさんを横目にウキウキする。

やはりお年玉を貰えるのは子供の特権だよね。


「新しいゲームか?」

「ん~、今は欲しいのないんだよね。だから銀行直行かな」

「そっか」


冬の祭典も行きたかったけど、行っちゃうとかなりの諭吉さんが飛んで行ってしまう。

あそこには魔物が住んでいる。

雰囲気に流されて、予定外のものを買ってしまうのだ。

一度行ってその場の雰囲気で欲しいものをだだくさと買い込んでしまった。

そして途中で財布の中身が少なくなっていることに驚愕した。

それ以降行かないことにしている。

ゲームだって新品では買わない事にしているし。

何故なら新品は高いから、以上!

ちょっと我慢して秋葉原に行けば安く売ってるし。

それに・・・お金は大事だから。

早く家をでたい自分には一円でも無駄にできない。

ゲームは無駄じゃないのかって?

あれは癒しです!

生きていく上での癒し、ストレス発散は大事なんですよ^^

ストレス発散じゃなくて、性欲発散だって・・・一緒ですw


「みぃ、寝るなよ。炬燵でねると風引くぞ」

「・・・寝てませんよ~」


炬燵って眠くなるんですよね~。

ほら、猫も炬燵で丸くなるっていうし・・・

そんな事考えていると段々意識が遠のいていく。


「寝るなって、お~い、もうすぐ蕎麦だぞ~。起きろ~~・・・・」


おじさんのまったりした声が眠りを誘う。

その誘いに逆らわずに俺は暗闇に意識を沈めた。


はずだった。


「起きないと襲っちゃうぞ!」


ん?おじさんてこんな事言う人だっけ?

うん。言う人だよね。

ただ、こんな野太い声だっけ?

もっと、透き通るような優しい声だったような・・・


「襲っちゃってもいいのかな?返答がないということは肯定と受け取ります。」

「っんな訳あるか!」


あまりのセリフに目を開けると、飛び起きると額に痛みを感じた。

星が散ったよ。


「いって~」


無言でぶつけた場所を抑えて悶えていると、俺が頭突きをした相手も悶えているようだ。


「いきなり起きないでよ~」

「あんたが変なこと言うからでしょう!」

「変なことじゃないもん!愛だもん!」

「キモいわ!」


あまりの気持ち悪い台詞に顔を上げる。

あれ?ここはどこだ?

炬燵がない。

炬燵でうたた寝したはずなのに何故か天蓋付きベットで寝ている俺。

キョロキョロと辺りを見渡しても、洋風の室内だ。

炬燵どころかおじさんの家の匂いがしない。


「どうしたの?まだ寝ぼけてる」


顔を覗き込まれて後ろに仰け反る。

近い!

近いから。


「えっと・・・」

「ん?今日は年明け祭りがあるから行こうって言ったじゃん」

「年明け祭り?」

「そう。毎年、新年は街でお祭りがあって、ワイワイ賑やかなの」

「へ~」

「そしたら涼ちゃんが行きたいって言って、一海ちゃんも行くことになったの。覚えてない?」


説明をありがとうございます。

おかげで思い出してきましたよ。

思い出したくないことまで一緒にね。

そうですね、ここは異世界で、今の自分は女でしたね。

そして、年明け祭りまで時間があるからってちょっとだけ布団で横になったんだ。

だから、あんな夢を見ちゃったのかな?

おじさんの家で迎えた正月の夢。


「ね、二人も待ってるよ」

「面倒臭いので自分のことは忘れて下さい」


再び布団に潜り込もうとする自分の布団をリョクさんが剥ぎ取っていく。


「も~、お蕎麦食べるんでしょう?」

「えっ!蕎麦!」


こっちの世界でもお蕎麦ってあったのか?


「えっ?一海ちゃんが食べたいからって涼ちゃんが作ってたよ?」


そういえば、そんなこと言った気がする。

おじさんが任せろ!って言ってたのも思い出した。


「美味しそうだったよ。お蕎麦って食べるの初めてなんだ~。ねぇねぇ、早く行こうよ!涼ちゃんが早くしないと伸びちゃうよって言ってた。伸びるってなに?」

「それを早く言って下さい!」


折角、蕎麦が食べれるのに、伸びた蕎麦なんて認めない!


今までの亀みたいな動きが嘘だったかのようにベットから飛び起きると、慌てておじさんのいる場所へと向かう。

後ろから、リョクさんが慌てて追ってくる気配を感じた。


やっぱり、年越し蕎麦を食べないと新年を迎える気分ではないよね。

長い廊下を走る。

遠くで鐘が鳴っている。

やばい間に合わない。

ガヤガヤ話し声のするドアを思いっきり開ける。

中にいた三人が大きな音に驚いて振り返った。

三人の前には大きなテーブルに乗った5つの蕎麦。

残念ながらエビ天は見えなかった。

そばが食べられるだけでも幸せなことだし。

ダッシュしてきたから息が乱れている。

乱れた息を整えているとリョクさんがいつの間にか自分の横にいた。

ムカつく。

息一つ乱してないよ。


「おはよ~。早く来いよ。蕎麦伸びちゃうぞ!」


おじさんが手招きしながら、ホラホラと自慢げに作った蕎麦を指差している。

ちょうど鐘の音もなりやんだ。

俺は大きく息を履いて四人を見つめる。


「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします」


ニッコリと笑って言った俺の台詞に、意味がわからない三人は首をかしげていた。

後で説明してあげますよ。

まぁ、お蕎麦を食べた後ですけどね。


この世界でも新年を迎える挨拶が定番になったかどうかは分かるのはもう少し後の話。

皆様、年内は拙い文章を読んでくださいまして誠にありがとうございます。

多くの方にお読みいただき、そしてブックマークまでしてくださった皆様本当にありがとうございます。

来年も更新頻度はバラバラですが何卒よろしくお願いいたします。


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