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抑えられない感情

見切り発車って怖いですね。

書き直せば書き直すほど話が変わっていきます><


体制を立て直しておじさんの横で同じ格好になります。

まぁ、先ほどと同じく、今度は二人して浴槽の縁に頭を預けて天井を見ているんですがね。


「おじさんちゃんと洗った?」

「洗ったぞ」

「でもさ、流すだけって落ちてる気がしないんだけど」


この世界には石鹸は疎かシャンプーリンスすらありません。

基本流して終わり。

日本育ちの自分としては汚れが落ちた気がしない。

それにゴシゴシと毎回タオルで洗ってると、繊細なお肌がボロボロになってしまう。

毎回アカスリしているようなものだよ。

なんとなく、肌もちょっと赤くなっちゃってる気がするし。

お湯から腕を出して眺めてみる。

ちょっと赤くなったかな?

まぁ、普段家にこもりっきりだったのが、今日は外で訓練もしてるし・・・

日に焼けると黒くなるよりは真っ赤になる体質だし。


だから余計・・


「石鹸が欲しい」

「まぁな。でも慣れるしかないべ」

「慣れたくない。帰りたい」

「み~は繊細だな」


おじさんが落ち込んでる俺の頭をグリグリと撫でます。

女性の力なので痛くはないのですが、頭が揺れます。


「いつまでグタグタ入っているつもりですの?」


その声に振り向くといつの間にか着替えが終わっているパールスさんが入口のところで仁王立ちしてます。

っていうか、俺が遅いのではなく、お前が早いんじゃ!

湯気でご自慢のきらびやかなドレスが湿気含むぞ。

と言いたいが言えません。


「パールスは入らないのか?お湯気持ちいいぞ」


そういえば、使用人に洗ってもらっているのは知っていたが、考えたらこの浴槽には近づいていなかったな。


「召使と同じ浴槽なんて冗談じゃありませんわ」


さよですか。

だったら来なきゃ良いのに。

ってさっきも同じ感想持ったよな。


「俺たちはもう少し入ってくから先上がっちゃってください」

「あなたには聞いてませんわ」


かっち~~~ん。

おじさんとの扱いの違いに流石に頭にくるわ。


冷静になれ。

相手は幼女だ。

子供相手に向きになってどうする。

大人だ。

俺は大人になるんだ。

溢れる怒りを、頭までお湯の中に入ることで鎮めた。

お湯の中で文句言いまくったけど、どうせガボガボガボって音にしか聞こえないしな。

何を言ってたかって?


「高慢ちきの自己中幼女!そんなんじゃロリ属性にもモテやしないぞ!むしろお前は当て馬で、最後はお家断絶だ~~~。むしろ奴隷エンドだ!ギタンギタンのボロボロにしてぼろ雑巾のように捨ててやる!」


って叫んでました。

息長く続くでしょう?

流石に苦しくなってお湯からザバンと顔をだし、息を荒くしていると、白い目で見られた。

お前なんて幼女だ!名前なんて読んでやるもんか。

これからは幼女としか読んでやるもんか!

・・・・心の中だけだけど。


「大丈夫か?」

「ガハゲホッ、だ・・大丈夫です」


ちょっと水飲んじゃったけど・・・

おじさんが心配そうにちょっとだけ呆れた視線を投げてよこしました。


「まったく、馬鹿ね」


鼻で・・・鼻で笑ったな。

フンッって鼻息まで聞こえたぞ。


「みぃ~~」


そんなに心配そうな眼差しを向けないで下さい。

大丈夫です。まだ、耐えれます。

今のところはね。

唇を引き攣らせながらおじさんに笑みを返す。

その笑みにおじさんが苦笑いをした。

笑いきれてないんですよね。

大丈夫です。

幼女の前では完璧に演じてみせますから


ふふふ。と幼女に聞こえないように笑いながらも、なんだか胸がムカムカする。

食べ過ぎとか・・お湯を飲んじゃったせいとかじゃなく、心の奥底から沸き起こる感情

原因はなんだろう。

幼女がちらりと視界の入る。

十中八九原因だろうけど・・・

あまり子供と触れ合わないせいだろうか?

そう考えてもムカツキの原因が分からない。

嫌いだったら、右から左に流せばいい。

普段はそうやって生きてきた。

嫌なことは聞かない見ない。

無視すればいいのに無視しきれないのは何故だろう。

甲高い声が耳につくのだろうか?

幼女と対峙してると誰かを思い出す。

誰だったけか・・・

あまり良い思い出じゃないような気がする。

思い出しちゃいない記憶。

誰かが俺を止めている。

誰だろう・・・思い出せない。

う~~んと唸っているとおじさんがお湯から上がった。

勢いよく上がったため顔にしぶきがかかる。


「うっぷ」

「あっ、悪りぃ」

「まぁ、いいですけどね。上がるんですか?」

「うん。なんか上せそう」

「おじさん長湯できませんもんね」

「まぁな。熱いお湯に短時間。これが江戸っ子ってもんよ」

「江戸っ子でもないくせいに」


俺もおじさんに続いて湯船から上がった。

お湯に浸かったおかげで体の痛みもだいぶ引いたような気がする。

温泉の効能って素晴らしい。


「そこの、ガリガリ」


温泉を堪能できた俺は一瞬誰のことを呼んだかわからなかった。

周りを見回しても、俺とおじさんのみ。

おじさんにガリガリは当てはまらない。

豊満なボディだし。

ということは・・・俺のこと?

何?俺ってば名前すら呼んでもらえないの?

ってか本当に扱いが違いすぎやしませんか?

目が点ですよ。


「返事しなさい。私が訪ねてるのよ」

「・・・・・」


堪えろ。

堪えんるんだ自分。

ガリガリ=スリム。

そうだ、スリムなんだ。

無理やり自分を納得させる。

ふ~と自分を落ち着かせて息を長く吐く。


「なんですか?」

「さっさと答えなさいよノロマなんだから」


大丈夫まだ耐えれます。

おじさんの心配そうな眼差しに今度は完璧な笑顔で答えてみせんました。


「運動神経がないもので・・・」

「本当よね。ガリガリの上ノロマなんて、目も当てられない」

「ごもっともです。ノロマなのでさっさとお風呂から出たいと思います」


幼女の横を素通りしながら脱衣所に向かう。

さっさと風呂から上がってしまおう。


「待ちなさい!」

「はい?」

「質問に答えなさい」

「答える質問聞いてませんが?」


っていうか、ガリガリと呼ばれたが、何を質問したのかは聞いてない。

答える質問がないのに何を答えればいいのだろうか?


首をかしげながら幼女を見ていると、幼女の眉間にシワが寄っている。


「口答えするの?」

「これが口答えって言うんですか?口答えとは目上の人間に逆らって言い返すことなんですが、私は言い返してないですよ。それに、あなたは私の目上の人ではない」

「私は・・・!」

「皇女よ。ですか?俺達この世界の人間じゃないのであなたが皇女だろうが女王だろうが関係ありません。俺たちを庇護しているのはシャクさんとリョクさんです。言うなれば、あなたよりも上の人間ですよね。その二人にお客である俺達にあなたこそそんな言葉を使っていいんですか?」


やばい。

止めようと思っても言葉が口からスルスル出てくる。


「あなたは俺達の素性も知らないで文句ばかり言いますけど、大丈夫なんですか?」

「何がよ」

「俺達が例えば隣国の重要人物だったらどうするんですか?」

「えっ!」


何驚いているんだろう。

っていうか、そんなことも考えずに突っかかってきたんですかね。

大丈夫か?教育。

俺達が貴族とか王族に連なる人間だったら、確実に大問題になるぞ。

教育係~まともな常識を身につけさせてあげてください。


「まさか・・・」

「違いますよ。庶民です」

「騙したの?」

「例えばって言ったでしょう?きちんと最後まで話を聞きなさい」


幼女の顔が怒りで赤く染まっていく。



「許せませんわ。私を馬鹿にして。極刑よ!」

「極刑って?」

「死刑に決まってるでしょう?」

「どんな罪で?」

「どんなって・・・」

「あんたの言うこと聞かなかったから?皇女の命令を聞かないと殺されるの?誰もあんた達王族に逆らわないんだ。へ~それって独裁政権じゃん」


すごくイライラする。

黒い感情が自分の中で渦巻いている。

徹底的に痛めつけてやるたい。

そう、自分で自分の命を絶たせるまで追い詰めて、粉々にしてやりたい。


自分を怒りの表情で見たいたはずの幼女が青い顔をしてジリジリと後ずさっている。

何をビビっているのだろう。

幼女からさっきの勢いが消えていて、怖がっているように見える。

このまま追い詰めてやろうか。

自分の中で抑えのきかないどず黒い感情がうずまき始めた。



一旦区切りのいいところまでアップしましたら書き直しを入れたいと思っています。

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