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プロローグ

完全に見切り発車です。

先が全く見えません。


私は馬鹿なので誤字、脱字などいっぱいあると思います。

そして、読みにくいです。

先に謝っておきます。

本当に申し訳ありません。

見上げると欝蒼とした木々の切れ間から僅かな光が差し込んでくる。

ここはまるで富士の樹海に迷いこんだような場所だった。

もちろん、そんな場所行く予定もなければ、行きたいと願ったこともない。


何故自分がこんな場所にいるのだろう・・・・


俺、渋谷一海は眉間に人差し指をあて、必死に記憶を呼び起こそうと努力する。

自分が思っているより焦っているのか、全く思いだせない。

深呼吸をして気を落ち着かせてみた。


まず、朝起きてからの一日を順に追ってみよう。


朝は、携帯の目覚ましで7時に起床。

5駅先の学校に通うために、7時45分に家を出る。

8時15分に学校に着き、机に座ったのが20分だった。

ここまでは毎日繰り返してるから同じ。

変わりはない。

授業も先生に指名されることもなく終わり部活は入ってない。

家に帰って・・・


あれ?

家の玄関を開けた覚えがないぞ。


ということは帰りに何かあったのか。


顎に手を当てて考える。

もう一度授業終わりから思い出そう。


カバンに教科書をしまい教室を出る。

その時に声をかけられて振り向く。


声をかけてきた人物は、


おじさんだ!

おじさんと一緒に帰ったんだ。


一学年上で美術部に入ってる小柄で童顔の沢渡涼。

俺の従兄弟で隣に住んでいる。

小さい頃間違えて叔父さんと呼んでから直すことなく今日まで至ってる。

本人も否定しないし、呼べば答えてくれるから、俺的には直す予定はない。


そんなおじさんと二人で帰る途中。

赤信号で止まってたら悲鳴が聞こえて・・・


思い出した!

事故にあったんだ。


歩道に乗り上げたトラックが凄い勢いでに迫って来るのが最後の記憶。

で、気がついたら森の中。

↑いまここ。

じゃぁ、何故こんな場所にいるんだろう?


1、森の中に遺棄された(目撃者多数のため、隠蔽工作は無理)

2、異世界トリップ(ゲームや小説でもあるまいし、ありえない)

3、死後の世界(一番可能性が高い)


う~ん、正解は3番かな。

あの事故で自分は死んで、ここは死後の世界というのが一番妥当な気がする。


自分の想像ではお花畑の向こうに三途の川が見え、その向こうで亡くなった祖父母が手を振っているという情景を思い浮かべていただけに、非常にがっかりだ。

夢を壊された気分がする。

辺りを見渡しても、木、木、木木木木・・・木しか存在していない。

方位磁石もないし、太陽の位置も分からないので北も南も分からない。


この先どうすればいいのだろう?

お迎え?的な人は来るのだろうか?

ここで待ってればいいのかな?


こんな場所でどうすれかいいのか・・・途方にくれてその場に立ちすくんでしまった。


どれくらいたったのだろう。

日が当たらないせいか、なんだか肌寒い。

それに、気のせいか唯でさえ薄暗かったのに、更に暗くなった気がする。

鳥の声も不気味に感じる。

鳥が鳴くたびに、心臓が跳ね上がり、鼓動が早くなる。


暗いし、寒しい、怖いし・・・


俺、生きている間に地獄に落ちるような悪いことしたのかな?

毎日、ゲーム三昧だけど・・・

夜中の3時4時までは当たり前。

だって、オンラインで対戦してると外国の人とかいるし、時差的にそのくらいの時間に集合がかかるんだよね。

学校の休み時間もゲーム。

携帯ゲームがあるから、毎日コツコツ進めています。

休日?そんなの、食う寝る排泄以外はゲームに費やしています。

むしろ、食う寝るはたまに省くこともある。

お風呂?休日は家から出ないし、誰にも合わないから入らなくても迷惑にはならない。

親は何も言わない。

両親の仲は冷め切っているし、俺が卒業したら離婚する予定になっている。

顔を合わせれば喧嘩ばかりだから、俺は滅多に部屋からでない。

友達?

いませんよ。そんなもの。

考えても見てください。

授業が終わったら、直ぐにゲーム機を取り出す男を。

あなたなら友達になりますか?って話だよ。

俺だったら嫌だな。


学校で唯一会話するのははおじさんくらい。


そうだ。

おじさん大丈夫かな?

俺のすぐ隣にはおじさんがいたわけだし。

おじさんも死んじゃったのかな?

会えないということは、生きてるのかな?

もしかして俺と違って天国とか?


ぐるり辺りを見渡すが、先ほどと同じ光景が広がっているだけだった。


なんか、考えれば考えるほど寂しくなってきた。

何もすることないし・・・

せめてゲームがあれば時間をつぶせるのに。

いや、むしろゲームだけでいいです。

神様、俺にゲームをください。

って、地獄だから閻魔様なのかな・・・

暇な時を過ごす罰ってなんていうんだろう・・・

辺は暗くなり、1メートル先も見えなくなっている。

近場の木に腰を下ろす。


迷子の鉄則!

その場から動かず救助を待つ。


ふと頭に浮かんだ言葉。

誰の言葉だろう。


あぁ、おじさんの言葉だ。

小さい頃両親が喧嘩を始めると、俺は家を出て行くあてもなく彷徨った。

そうすると、いつもおじさんが迎えに来てくれた。

帰り道がわからなくなって、泣いていると必ず見つけてくれたんだ。


そして、手を差し出して、言った。


迷子の鉄則!

その場から動かず救助を待つ

オイラが必ず見つけてやるから。


おじさん。

俺は今迷子です。

どこに行けばいいのか分かりません。

・・・早く見つけて・・・


立てた膝に顔をうずめ、しばしの休息を取っていると、先程まで感じなかった匂いが鼻腔をくすぐった。

なんだろう・・・獣・・・臭い?

顔を上げて辺りを伺うと、前方に二つの赤い小さな光が見える。

それと同時に、先程までの匂いが強くなってきた。

森+動物=・・・・熊!!

慌てて立ち上がる。

逃げようにも、背後には自分の寄りかかっている大きな木。

登ろうと思っても、樹齢何百年ってほど立派で手をかける場所がない。

走っても、足はそんなに早くないから追いつかれるだろう。

っていうか、死後の世界に熊って出るの?

何?生きたまま・・・死んでるけど・・・食われる罰なの?

ガタガタと体が震える。

前方を見つめたまま固まっていると、


にゃ~~~。


鳴き声に力が抜けた。

猫だ。

猫くらいいるよな。

緊張していた自分が情けない。

怯えすぎだろう。

乾いた笑い声を漏らしながら、猫を呼ぶ。


「怖くないよ、おいで~~~。ちっちっちっ」


犬派だけど猫は嫌いじゃない。

それに淋しいから、猫でも何でもいいから側にいてもらいたい。


赤い光が段々近づいてくる。

近づけば近づくほど赤い光は自分の予想より上にある。

可笑しいなと若干不安になりつつ待っていると全貌が確認できた。

その瞬間飛び上がる。


虎~~~!?


野良虎って聞いたことないよ。

動物園から逃げ出したんなら、報道しろよ!

いやいや、死後の世界だから野良虎くらいいるのか?

ってか、にゃ~~って鳴いたよね。

その重量でそんなに高い声が出せるんですか?

待って待って!

今ターゲットロックオンしましたよね。

涎たれてますよね。

餌確定ですよね。


おじさん。

絶対絶命のピンチです。


にゃ~お。


太い足が、大地を踏みつけてゆっくり近づいてくる。

あの体重で踏まれたら圧死するかもしれない。


神様ごめんなさい。

さっき嘘ついてました。

18歳未満なのに18禁ゲームしてます!

触手とか陵辱とか大好物です♪

特に処女が犯されるのが好きです★

孕みエンドあると最高です!

でも、二度としません。

なので生きたまま食われるのは勘弁してください。


視線を逸らした瞬間に襲われそうな気がして視線を外せない。


ん?

よく見ると虎と違う?

虎の三倍くらいあって、色は白だね。白虎ってやつか。

で、突き出た牙は俺の腕くらいの太さと長さがあって・・・

額には一本長い角がある。

あれで、貫かれたら痛いだろうな~~。

って、冷静に分析してどうするんだ!

逃げようにも、足が震えて動けない。


にゃ~~お。


ガクガクと足が震えて逃げようと一歩足を踏み出しただけで、崩れ落ちてしまった。

腰が抜けるなんて初めての経験です。

そして、立ち上がろうとしても、足が震えてまるで生まれたての仔鹿状態です。

プルプルしている俺に、徐々に近づいてくる虎もどき。

虎もどきの口が大きく開く。

俺の頭くらい入りそうな大きさです。


はい、終了~~。


何度死ねばいいんだろう・・・

あの世の先ってあるのかな?

覚悟を決めて思いっきり目を閉じて、痛みに備える。


前回死んだ時は突然過ぎて言えなかったけど


父さん。気に入らないと殴られたりしたけど、学校に通わせてくれてありがとうございました。

母さん。顔を見れば文句ばかり言われたけど、産んでくれてありがとうございました。

おじさん。あなたに会えて良かったです。迷子の鉄則守れなくてごめんなさい。せめておじさんは生きて幸せになってください。


ありがとう。そしてさようなら。


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