夕焼け
只でさえ寒い冬に風が吹く
街路樹は今にも倒れそうに
そっと小さく揺れている
通りすがりの誰かの夕飯の話が
1日の終わりを知らせる
この低い草木にも
あの高い電波塔にも
僕という小さい人間にも
等身大よりも大きい姿が映し出される
もうすぐ夕日が沈もうとしているんだ
こんなに愚かだと思い込む謙虚さ
知らない誰かを素晴らしいと思える優しさ
そんな内面でさえも
オレンジの光の膜が包み込んで
少し身体を軽くしてくれる
明るかった踏みにじられた誰かの心にも
明日が来てまた陽が昇るように
また光りを灯す事なんて無いよな?
まだ見ぬ君に渡せるくらいの
灯りを持つ余裕が僕らには残っているかな?
そう考えている内に
一緒に時間が地平線に溶けて行く
「ずっとこの時が続けていけばいい」って
ついつい思う時もあるけれど
この儚さ故に僕らは人生に見立てるよ
時間が過ぎていって
何も出来ない僕らは
また夕陽を見ているよ
基準がバラバラだとしても
誰が何と言おうと今日1日を頑張った
僕らだったに違いないだろう
夕焼けに手をかざしてみれば
少し手が暖かく感じる気がしたよ
まだ生きていけるよ




