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さる❖とび  作者: 杉山薫
第1部 激突 関ヶ原
9/20

連続放火事件 2

 その日の帰り。オレは歌舞伎町の例のラブホテルに立ち寄った。なるほど、ラブホテルの看板が二階から三階にかけて堂々と立てかけてあって三階に窓がなくても違和感がない。しかし、アレほどの細工をするとなるとビルオーナーやラブホテルのオーナー抜きでは工事はできないだろう。令状による捜査でとてもシッポを出すとは思えないが⋯⋯。


ん?


ラブホテルの三階部分を見あげているオレの目の端にスッと上空を飛び去る影があった。オレは慌てて上空を見あげたが何もいなかった。


鳥でも飛んでいったのだろう。


オレがそう思っていると上空から真っ赤な火の粉が無数に降ってきた。


天地光闇風雷火水土⋯⋯。

土!


「土神さまのお通りだ!」


オレがそう叫ぶとオレの右の拳から土のツルが上空に飛んでいきラブホテルの屋上にからみついた。オレはそのツルをつたってラブホテルの屋上に登って、正体不明の飛行物体が飛び去った方向を凝視する。


なんだ、アレ?

火の鳥か⋯⋯。


しばらくすると、その飛行物体はオレの視界から消えていった。

オレは諦めてツタをつたって地上に降りて帰途へとついた。



「おい、さっさと消防に連絡しろ! 火事になっちまうぞ」


見知らぬ男の怒鳴り声でオレは我にかえった。放置してあったゴミが燃えている。


ん?


火事。

火事。

火事。


なんだ、この違和感。


火の粉。

火事。

歌舞伎町。


まさか!

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