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さる❖とび  作者: 杉山薫
第1部 激突 関ヶ原
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地下室水没事件

 西新宿の通り魔刺殺事件が発覚した朝、別の事件が起きていた。事件か事故かはまだわからないのだが⋯⋯。場所は歌舞伎町の雑居ビルの地下室。被害者はその地下室でバーを経営している堀江亮、五十三歳。死因は溺死。なんでも地下店舗がすっぽり水没するくらいに雨水が大量に流れ込んだらしい。


雨?

昨夜の新宿は雨など降っていないのだが⋯⋯。


西新宿からパトカーで警部と一緒に歌舞伎町に向かった。


「佐伯、どう思う?」


「これは⋯⋯。他殺ですね」


オレの答えに白石警部は目を見開く。


「私は単なる事故だと思うが他殺と思う根拠は?」


「まず、死因の溺死ですが犯行現場はここではない。もしくはここで溺死させた後にこの室内を水没させた⋯⋯。根拠は遺体の手の爪にもがいた形跡がない。事故だというなら⋯⋯。そう、天井に引っかき傷でも残っているはずですし⋯⋯。もっとも、即死するほどの水没だったのであれば事故⋯⋯。いや、そんなもの事故とは言えないでしょう!」


「確かに⋯⋯」


白石警部は天井を見つめながら呟く。

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