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朝の霞  作者: coco
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プロローグ

携帯からマリーゴールドの歌が流れたので、彼女は嬉しそうに携帯に出た。

珍しくテレビ電話だ。向こうはオフになっているが。


「どうしたの?珍しいね、テレビ電話とか」

彼女がそう言うと、携帯から聞こえたのは聞き覚えのない声だった。


「えっ、ホンモノの朝野霞なんだけど」

「えっ、マジで?なんで?」

そこでカスミと呼ばれた彼女は、一瞬ひきつったような表情をしたが、恐らくテレビ電話の相手は誰も気づいてないだろう。

何故なら彼女にとってはいつもの事だ。


「ありがとうございますー、私の事知ってるんですか?」

営業スマイルを振りまく。


「いつもお世話になってます!」

「今スガノと飲んでるから来なよ!」

彼女はちょっと考えるフリをしてから笑顔で応えた。

「スガノ君に呼ばれたらまだ行くけど、さすがに知らない人に誘われてもなぁ。あんまりスガノ君いじめないでね。じゃあね。」

画面の向こうでわーわー言っているのが聞こえたが、そう言って携帯を切った。

そしてふぅーと大きなため息をついた。


彼女は知る由もないが、スガノは飲み会で大学の先輩に潰され、携帯を勝手にとられ、誰か呼び出すぞと連絡先リストを開かれたところ、朝野霞、という名前に目をつけられたというのが実際だった。


朝野霞?ホンモノ?と。普通の大学生なら入っているはずのない連絡先なのだ。


朝野霞は男子大学生ではまず知らない者はいないであろう、テレビでもたまに活躍している、グラビアアイドルなのだから。


そんな霞とただの大学生であるスガノ(本名菅野俊太)は、周りには内緒にしているが数ヶ月前に付き合い始めたばかりである。


では何故、グラビアアイドルとただの大学生である俊太は出会ったのか、から説明して行くとしよう。

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