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これくしょんブック  作者: シャオえる


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これからも、ずっと

「ちょっと、リリ!それ私のイチゴ!」

 ヒカリの叫ぶ声が聞こえる。その声を聞いてルカとミナモが振り返ると、つまみ食いをしているリリとそれを見て怒るヒカリがいた

「あら、いつからヒカリのイチゴになったよ」

 ヒカリの怒りも気にせず、イチゴを頬張りどこかへと行ったリリ。その後を、怒り追いかけていくヒカリ。その様子を見ていたモナカが、はぁ。と深いため息をついた


「今日は、アカリちゃんとルカちゃんの二人のために、集まってるというのに……」

「そのわりには、モナカだって、ルカさんにお菓子作れって言って忙しくさせてるような……」

 ミナモが生地を混ぜているボウルを押さえ話すモナカに、苦笑いで話し返すミナモ。それを聞いたモナカがミナモをキッと睨む。それに気づいて目を背けているミナモ。そんな二人のやり取りを見ていたルカが、クスッと笑う

「まあ、みんなが喜んでくれてるなら、いいんじゃないかな?それより、ミナモ君。早く生地混ぜてくれる?」

「あっ、はい!」

 ルカに言われて、慌ててまた生地を混ぜはじめるミナモ。そのミナモ達の隣で、ルカもサクラと一緒にフルーツを切って、楽しくおやつ作りを続けていく


 楽しくも忙しく、ルカ達がおやつ作りをしている場所は、ヒカリの本棚の近くにあるスズの家。今日はヒカリが騒ぎを起こしてから数日後、本棚の管理人達に怒られたヒカリ。アカリと一緒に罰を受けそうだったが、ノドカやルカ達の止めるよう説得され、一応全ての本棚を完全に戻していたと事もあり、今回限りお咎めなしとして、今後もアカリと一緒に居てもいいと許可を貰い、サクラの歓迎も兼ねてお祝いをするため、みんな集まって家中の掃除とおやつ作りをしていた




「もー、ヒカリ。ちゃんとお掃除してよ……」

 一人騒がしく、リリを追いかけているヒカリに、ため息混じりに声をかけたアカリ。スズの部屋で窓を拭いていたアカリに気づいたヒカリが、アカリのもとに駆け寄っていく

「だってリリが……私のイチゴを……」

 まだ文句を言いながら、離れていくリリの後ろ姿を見ていると、最後の一口を美味しそうに頬張ったリリ。それを見てムッと怒った顔になり、またリリに何かを言いたそうなヒカリの腕を引っ張って、スズの部屋を出るアカリ

「リリー。ここ手伝って!」

 家の外で枯れ葉の掃除をしていたユイが、リリを見つけて呼ぶ。急いでユイのもとへと向かうリリの姿を見ていると、玄関で床を拭いていたカグヤを見つけた



「あの、カグヤさん。本当にこのお家使っていいんですか?」

 恐る恐る声をかけるアカリ。その声に、動かしていた手を止め、一瞬アカリを見たカグヤ

「ああ。無人で放っておくのもよくないし、曾祖母も喜ぶだろうって話もついた。好き勝手に使うといい」

 と言うと、また掃除をはじめるカグヤ。話を聞いて、アンズがアカリの頭を撫でて微笑む

「カグヤさん、ありがとうございます」

 ペコリと勢いよく頭を下げると、アンズとヒカリもつられて一緒に頭を下げた。三人並んで頭を下げているのを一瞬見て、どこかへ行ったカグヤ。その後ろ姿を見ていると、家の外からユイとリリが誰かと話している声が聞こえてきた



「アカリー」

 ユイ達の声に紛れて、アカリを呼ぶ声が聞こえてきた。慌てて外に出ると、ノドカとミツキが荷物をたくさん持って、家の門前までやって来た

「お父さん、お兄ちゃん。やっと来たー」

「掃除はどう?進んでる?」

「うん。お父さん来たから、ちょっと休憩しようかな?」

 ノドカの荷物を受け取って、家の中に入るとルカがキッチンから出てきて、サクラと一緒にアカリを探していた

「あっ、いたいた。アカリちゃん。休憩する?おやつ出来たよ」

「おやつ!早く食べましょ!」

 おやつの言葉を聞いて、猛ダッシュでアンズと一緒にリビングに向かおうとするヒカリ。だが、二人ともアカリに止められて、まだ外で掃除をしているユイとリリを呼びに、みんなで家の外に出た


 ミナモとモナカが人数分のおやつを運んでいると、ヒナタや、ルナとユラもスズの家に来て更に賑やかになった家。今日のおやつは、フルーツパフェ。たくさん作って、疲れ顔のルカとミナモ。

それでも、アカリ達の美味しそうに食べる姿に、嬉しそうにパフェを頬張る


「そういえばお父さん、ヒカリのこと知ってたなら言ってくれたらよかったのに……」

 パフェを食べながら、アカリの向かいに座っているノドカに話しかけると、ノドカの左隣にいたヒナタと見つめあい微笑む

「ヒナタとどこまで、アカリが一人で書けるか、見てみようってなってね」

「ゴメンね。アカリ」

 二人とも、申し訳なさそうにアカリに話すと、それを否定するようにアカリが首を横に振る。その時、ノドカの右隣にいたミツキを見て、ふと疑問に思ったアカリがミツキに話しかけた


「そういえば、お兄ちゃんには、本は来なかったの?」

 アカリのその言葉を聞いて、ミツキの隣でパフェを食べていたカグヤがなぜか、背を向けて聞いていないふりをした

「いや、小さい頃に来たよ。新書の本だったんたけどね、ちょうど本が欲しいって泣いていた子に、渡しちゃったんだよ。ねっ、カグヤくん」

 ノドカに笑って話しかけられたカグヤ。それを返事をせずに、アンズと一緒にパフェを持ってリビングから出ていった



「うぐ……あっ、頭が……痛いです……」

「サクラ、大丈夫?急いでアイス食べるから……」

 頭を押さえてルカの太ももに倒れるサクラ。心配そうに背中をさするルカと頭痛がキツそうなサクラを見て、ヒカリが余裕の表情で、アイスを食べている

「あら、サクラ弱いわね。このくらいでバテるなんて……」

 と言いながら、スプーンにアイスをたくさんすくって、一気に頬張るヒカリ。それを見たアカリが、呆れながら話しかける


「って言うヒカリは、ちょっと食べ過ぎだよ……」

 アカリにそう言われたヒカリは、口元にアイスをたくさん付けてアカリに言い返した

「だって、スズ達の分も食べないといけないもの」

「そうだね。たくさん食べなきゃだね」

 見つめあい笑う二人に、ルカ達も二人の様子を見て微笑んめでいると、ヒカリがスプーンを置いてアカリのもとにふわりと浮いて向かっていく

「アカリ、これからも美味しいおやつと、素敵な本を一緒に書いていきましょうね」

 口元にアイスとチョコを付けたまま、ちょっと恥ずかしそうに話すヒカリの手を、アカリがグイッと引っ張り抱きしめようとヒカリを頬に寄せると、二人の頬にアイスとチョコが同じ模様に付いた。それを見たルカがクスッと笑う。つられてユイ達も笑いあう。急に笑いだしたルカ達を不思議そうにしていたアカリとヒカリ。お互い見合うと、同じ模様の頬の汚れに気づいて二人も笑うと、またアカリがヒカリをぎゅっと抱きしめた


「私こそ、ずっと一緒にいるから、これからもよろしくね。ヒカリ」

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