苦手なことは、見ないふり
「ただいま!ルカちゃん!」
学校から帰ってくるなり、バタバタと慌ただしく部屋へと向かおうとするアカリ。足音と鞄から出てきたヒカリの声を聞いて、キッチンにいたルカが階段を登ろうとしていたアカリに声をかける
「お帰りなさい、アカリちゃん。ヒカリもお疲れさま」
「起きてた。よかった」
元気そうな姿を見て抱きつくアカリ。抱きついた勢いにちょっとよろけて、思わず倒れそうになる
「ゴメンね。心配かけちゃった」
「ううん。でも、ここで何してたの?」
アカリがルカから少し離れると、ルカがエプロンを着ているのを見て、ヒカリがルカのそばに来た
「もしかして、おやつ?なに作ったの?」
「今日は、アイスクリームを……」
と、ルカが言ったとたんに、テンション高く部屋へと向かってくヒカリ。部屋にまだ来ないアカリに、部屋から大声でアカリを呼ぶ
「アカリ、早く着替えてアイスを食べましょ」
その、声でクスッと見つめあい笑うアカリとルカ。体から離れると、アカリは部屋へルカはおやつの準備のためキッチンに戻っていく
「あのね、アカリちゃん……」
アイスを食べ終える頃、ちょっと 重い雰囲気でルカがアカリに話しかけた
「さっきね、お家に帰ったの……」
ルカの発言に、驚いてアイスを食べていた手が止まる
「調べたいことがあって……何か手がかりがあればって思って……」
「調べたいこと?」
「うん……。アカリちゃん、ヒカリを本に変えてもらってもいい?」
ルカに言われてヒカリを本に変えると、ルカに言われてページを開く。そのページに書かれた文字をルカが指差した
「この文字があるでしょ?私、分かるの。最初は読めなかったけれど、今はほとんど読めるの」
「本当?何て書いているの?」
「必要な道具とか、読み方とか書き方がほとんどかな。でも、聞いたことのない物がほとんどかな……」
ルカの話を聞いてページをめくり、ページを読み進めていく。意外と難しい内容に一ページ目で読むのを諦めたアカリ。ルカが読んでいる途中にパタンと本を閉じた
「でも、どうしてルカちゃんが、急に読めるようになったんだろう?」
「それを調べに帰ったんだけど、何もなくて……そのかわりに、アンズさんが来てね」
と、話しているとヒカリも本から戻って溶けかけてきたアイスをまた食べはじめたヒカリを見て、ふぅ。と一つ深呼吸をした
「ヒカリの前の持ち主だったスズさんのお家が、本棚の近くにあるらしくて、今度行くといいって……だから、今度行ってみない?」




