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これくしょんブック  作者: シャオえる


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55/85

知っていること、知らないふり

「……アカリちゃん」

 一人、アカリが眠るユイの部屋に来たルカ。起きる様子のないアカリを見て不安が一段と強くなって、うつ向きベットの側に座って、アカリが目が覚めるのを待っていた


「……ルカちゃん?どうしたの?」

 急に聞こえた声に驚いて顔をあげると、アカリがルカを見て微笑んでいた

「アカリちゃん!起きたの?良かった」

 元気そうなアカリに、胸をなで下ろすルカ。だが、微笑んでいたはずのアカリが、じーっとルカを見ている。すると突然アカリがルカに勢いよく抱きついた

「ルカちゃん……ゴメンね」

「どうしたの?アカリちゃん、怖い夢でも見たの?」

 震える声でルカに話すアカリ。ビックリしつつもクスッと笑ってアカリの背中をさするルカ。ルカの質問に、アカリが首を横に小さく振って否定すると、少し離れて微笑むルカの顔を見て、深く深呼吸をした

「違うの……あのね……」

 と言った後、うつ向いてしまったアカリ。不安を拭おうとルカがアカリのぎゅっと手をつかんで、話すのを待っている

「……ゴメンね。ずっと一緒にいたんだね」

「えっ?なんのこと?」

 アカリの言葉に疑問で返すルカ。今度はアカリがルカの手を取りぎゅっと強くつかんだ


「ヒカリの部屋にいた時、ルカちゃん、一人でいたでしょ?ユイさんやリリさん達が動かなくなっても、側にいたでしょ?ルカちゃんは動いて待っていたよね」

「……気づいてたの?」

 ルカの言葉に小さく頷くアカリ。そっとルカの手を離すと目をそらして、小さく呟く

「……うん。ルカちゃんの声が聞こえたの。だから、私……」




「ルカが……」

 二人の話を聞き耳たてて聞いていたユイ達。急いでリビングに戻って、なぜかみんなヒソヒソと小声で話をする

「私達ですらアカリの魔術に入れないのに、なぜ?」

「さあな?二人の思いが強いのか、それとも……」

 と、話していたカグヤが、ノドカとミツキ用に別に箱詰めしていたプチシューを持ってリビングを出ていく

「カグヤ、それどうするの?」

 慌てて後を追うユイ。ドタバタとうるさいユイ達を無視して玄関に着くと、ちょっと振り返りユイに向かって話しかける

「ヒナタさんの所に行くついでに持っていく。あの子には適当に伝えておいてくれ」


「何だかんだで、ルカちゃんのお菓子、気に入ってたのね」

 パタンと玄関の扉が閉まると、クスッと笑って話すリリ。廊下で見ていたミナモとモナカがリビングに戻ってく。その後を、ヒカリやリリも追ってリビングに戻っているなか、一人廊下から動かないユイ


「ねえ、リリ……」

 名前を呼ばれて振り返るリリ。声に気づいてミナモ達も振り返る。呼んだきり動きも話もしないユイを心配して、リリがユイの肩に乗る。それでも、何の反応もしないユイに頬を触ってリリは心配そうな顔。しばらくすると、やっとユイがリリに話をはじめた

「……リリは、ヒカリの願い知ってるの?」

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