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これくしょんブック  作者: シャオえる


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54/85

伝える思いは、その人のために

「スズは、前の持ち主ね」

 ユイの部屋に戻ったアカリ達。帰る途中に倒れてしまったアカリをユイのベットに寝かし、その側で話し合いをしている。その話し合いに入りたくいヒカリは、部屋の窓側で外を見ている

「えっ?何でアカリが知ってるの?」

 話し合いが進むにつれ、険しい顔になってくリリの頬を触りながら話すユイ

「時の魔法を使ったんだろうな。ただ止めたのではなく、過去を見ていたのだろう」

「そんな高等魔術……数日前まで本の存在すら知らなかったアカリに、出来るの?」

「時の魔法が得意なのだろう。前にページを書いた時も倒れなかったからな」

 カグヤの話を聞きながらアカリの様子を見るユイとリリ。ヒカリも一瞬アカリを見ると、またすぐ外を見た。そんな三人の様子を見ながら、カグヤも険しい顔をしてユイに問いかける


「それより、ルナさんの娘……。本はないのか?」

「ルナさんが何冊か持っているよ。ルカちゃんはそれは知らないみたい。絶対秘密にってさ」

 頬を触られ嬉しそうにユイに抱きつくリリと、じゃれあいながらカグヤに話すユイ。その話を聞いて、カグヤがはぁ。とため息をつく

「……本人は気づいている気がするが……。そうか」




「それじゃあ、これを混ぜて……」

 ユイ達が話をしている間、キッチンでは、ルカとミナモがリリとヒカリにねだられ、お菓子を一緒に作っていた

「お菓子を作るのって、やっぱり難しいですね……」

 ルカの指示通りに生地を混ぜるミナモ。モナカもボウルをつかんでお手伝いをしている。そんな二人にテキパキと指示をして片付けもしてるルカとは違い、何度作っても不馴れなお菓子作りに、苦笑いでミナモが話している

「慣れたらきっと簡単だよ。ミナモ君も一人で作れるよ」

 そんなミナモの話を、微笑み話返すルカに、生地を混ぜていたミナモの手が止まった

「……もし僕がお菓子を作ったら、食べてくれますか?」

 ミナモの言葉に、道具を洗っていたルカの手も止まって、うん。とうなずき、また微笑んだ

「もちろん。お菓子楽しみにしてるね」


 その後ものんびりと楽しく進むお菓子作り。もうすぐ完成という時に、ドタバタと走る音が聞こえてきた

「ルカちゃん、ミナモ。おやつ出来たー?」

 勢いよくリビングに入ってきたユイ。リリとヒカリも何やら言い争いながら、入ってきた

「ええ、ちょうど出来ましたよ」

 急に騒がしくなってクスッと笑うルカ。その近くに出来立てのプチシューがたくさんお皿に盛られていた。それを見てテンションが上がるユイ達。ソファーに座って、ルカとミナモが運んできたチョコや抹茶味、色々な味で作ったプチシューを、テーブルに置いてすぐ頬張ると美味しそうに食べ進めていく


「カグヤ、食べないの?ルカちゃんのお菓子は美味しいよ」

「そうそう。ユラもすぐにお菓子に虜になったのよね」

 一人窓のそばの壁に持たれて食べることなく、騒がしい様子を見ていたカグヤに、声をかけるユイとリリ。ルカが気づいて、小皿にプチシューを数個乗せて、カグヤの所に運んでく


「みんなで食べると美味しいですよ。カグヤさんもどうですか?」

 微笑み差し出すそのお皿を見たまま取らないカグヤ。段々と不安そうな顔になってくルカ。はぁ。とため息ついてお皿を受け取り、ホワイトチョコのソースをかけたプチシューを食べるカグヤ。それを見て、嬉しそうなルカ。テーブルに戻って、ユイ達と一緒に楽しく食べていく。プチシューで少しお腹一杯になってきた頃、小皿にプチシューを数個乗せてルカがリビングから出て扉から少し顔を出して、ユイ達に声かけた

「私、アカリちゃんの様子見てますから、皆さん食べててくださいね」

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