久しぶりの団らんは、不安と共に
ヒナタが帰ってきて、お腹も心も満たされ、すぐ眠りについたアカリとルカ。二人が深い眠りにつく頃、リビングではヒナタが誰かと電話で話をしていた
「ルカの魔力が?」
「そう、大分強くなっているわね。アカリと一緒にいるせいかも……」
電話の相手は、ルカのお母さんであるルナ。ヒナタからの報告を聞いて、どうやら慌てふためいている様子
「急いで帰るわ!朝には……」
「それはダメ。明日は私と一緒に片付け当番だから。高等魔術の多い本棚だから絶対来るように言われてたでしょ?」
電話を切って帰ろうとするルナを止めたユラ。話し終えると、ユイからお土産でもらった、ルカのガトーショコラを大きく切って、美味しそうに食べはじめる
「でも……」
電話越しからでも、あたふたとうろたえ続けるルナの様子を感じ取って、ヒナタがクスッと笑う
「それは、また今度考えましょ。二人とも、またね」
「でも、ちょっと大変なことになりそうね……」
ルナとの話を終えて、ふぅ。とため息つき、紅茶を一口飲むヒナタ。隣で話を聞いていたノドカがクスッと微笑む
「そうだね。でも、予想はしてたでしょ?」
「まあね。ところでアカリの本は見たの?」
「ああ、アカリみたいに優しい本だと思うよ」
「そう、それは良かったわ。やっぱりアカリが選んだだけあわね」
二人が話していると、向かいで聞いていたミツキが、紅茶を飲んで小さくため息をついた
「どうしたの?ミツキ。浮かない顔ね」
ヒナタが気づいて話しかけても、無言でまた紅茶を飲むミツキ。しばらく待っても返事をしないミツキにしびれを切らしたヒナタが、隣にいたノドカに声をかけた
「そういえば、アカリの願いって、なにか分かる?」
「いや、でもなんとなくだけど、叶っているんじゃないかな?」
「そうなの?もしかして、ルカちゃんと一緒にいること?」
「それもあるけど、君が帰ってくることでも、あるんじゃないかな?」
とノドカの話の内容に、紅茶の入ったコップを持って、ちょっとうつ向いたヒナタ
「そうね……。アカリには寂しい思いさせちゃってるわね……。ミツキにも……」
クスッと笑ってミツキを見ると、その視線に紅茶を飲みながらミツキは目を背けた。そんな二人の様子を、ニコニコと微笑み見ていたノドカがふと、何かを思い付いた顔をした
「そうだ。今度、アカリとルカちゃんを本棚に連れていったらどうだい?」
「それはいいけど……。アカリの本がいい顔するかしら?」
ノドカの提案に、ヒナタがそう返事をすると、ソファーから立ち上がって、うーんと背伸びをした
「さてと、ルナの家に行ってくるね。朝までには帰ってくるから」
「こんな遅くに?一緒に行こうか?」
不安そうに話すノドカに、ヒナタはカチャカチャと食器の音をたて食器を持ち、キッチンへと向かっていく
「お願いできる?色々と持ってくの言われて、探すの大変そうだから」




