願いはいつまでも変わらないまま
「本!新しい本だ!今度の本の願いは、なんだろう……」
アカリやルカとも違う嬉しそうな女の人の声が聞こえる
「名前?そうだなぁ……今日はお天気がよくて、太陽の日差しが眩しいから……。ヒカリって名前にしちゃおうかな?」
木陰で本を見つめ笑っている。ぎゅっと本を抱きしめて、草むらに倒れて本が来た嬉しさから、一人ふふっと笑い続けている
「うーん……力が足りないかも……でも、大丈夫。一緒に頑張ろうね!」
布団のなか、傷だらけで話し微笑むその人に、小さくうなずく。ぎゅっと抱きしめられ、ほのかな温もりを感じながら、そのまま一緒に眠りについていく
「ゴメンね、ヒカリ。私には無理みたい……でも、次の人は絶対大丈夫だから……私も力になるから……少し離れるけど、また会えるからね」
消えゆく姿と儚く伝える声。そっと触れられた感覚を感じて、うっすらと目を開けるヒカリ。本からいつもの姿に戻って、騒がしい雰囲気に、声をかけずにボーッと見ている
「あっ、起きた」
ユイがヒカリが起きたのに気づく。その声に、机に座っているリリがヒカリのもとに近寄って叫ぶ
「いつまで寝てるのよ!心配したじゃない!」
リリの声もボーッと聞いているヒカリ。そんな二人の様子を見ているルカ達。ヒカリが目覚めて安心して、ふぅ。ため息をついた
「……でも残念。ルカちゃんお手製のおやつ、全部食べれそうだったのに……」
モナカが食べながら話し、残念そうにしている手元には、大きなガトーショコラが置かれていた。ちょっと大きめに切って頬張るモナカとミナモが、美味しそうに食べている
「急いで作ったので、お口にあったでしょうか……」
「いえ、とっても美味しいです!」
ちょっと不安そうなルカの気持ちを打ち消すように、ミナモが大声でルカに返事したりして、楽しそうに食べている様子を、無表情で見ていたヒカリ。ベットで座っているユイの隣で寝ているアカリに気づいた
「アカリなら寝てるわよ。むしろずっと起きてたのは不思議なくらいね」
口元にチョコをつけてリリがヒカリに話していると、ルカが、そっとヒカリの側に何かを置いた
「はい。ヒカリのガトーショコラ。起きてすぐだけど、食べる?」
机に紅茶と一緒に置かれたルカの手作りショコラを一口食べると、一気に元気になったヒカリ。美味しそうに食べる姿を見て、ルカもミナモの隣で、ガトーショコラを食べていく
「さてと、帰りましょうか。ユイ」
ショコラも食べ終えて、満足したリリがふぅ。と一息ついて、紅茶を飲んでたユイに話しかける
「アカリの様子、見とかなくていいの?」
「ルカちゃんもいるし、ヒカリも起きたし。大丈夫でしょ」
ルカと一緒に、紅茶を飲んでたミナモにも帰ると話して、帰る準備をしていると、アカリの隣でまだ黙々とショコラを食べているヒカリにリリが近寄ってく
「次、勝手に書き始めたら許さないから……」
と話すリリにも気にせず、ヒカリも口元にチョコをつけながら、リリを見てふふっと笑う
「それは、アカリが書いているんだから私のせいじゃないわ。でも、アカリには伝えておくわ」




