いつも一緒にいるから
「それじゃあ、ミナモ君、フルーツ盛り付けてくれる?」
「えっ?僕がですか?」
タルトがいい香りで焼き上がり、最後のフルーツの盛り付けを頼むルカ。テーブルに置かれた、たくさん買ったフルーツを目の前に、どうしようか悩み始めるミナモに、モナカがクスッと笑ってミナモに話しかけてきた
「センスが問われるわよ、ミナモ。アカリちゃんが喜ぶかしら」
「……モナカ、あまり緊張させないで」
「ヒカリ……さっさと起きなさい」
キッチンでは楽しく盛り付けをしている頃、ユイの部屋では不穏な雰囲気が漂い、リリが怒った声でヒカリに話しかけていた
「何よ……私は寝ちゃダメなの?」
本から猫のぬいぐるみのような姿に戻ったヒカリ。ベットで寝ているアカリの側に寄る
「当たり前でしょ?誰のせいでアカリは寝ているの?」
ヒカリの後ろで、アカリに対して怒りがおさまらないのか、睨み付けたまま話を続ける
「今日一日中、眠るでしょう。本当……何をしたか分かっているの?」
「……別に私が書けと命じたわけじゃない。アカリがルカちゃんやユイ達を守ろうと思ったからよ」
「だからってね……!」
淡々と話すヒカリに、苛立って近寄ってくリリ。その時、そーっと部屋の扉が開く音が聞こえて、さっきまでとは違う部屋の雰囲気に、戸惑うルカの声が聞こえてきた
「あのー……フルーツタルト出来ましたが……」
「ここ……私の部屋……」
夜遅く一人目覚めたアカリ。ゆっくりと顔を左右、横に振ると、見慣れた自分の部屋と、隣で寝息をたてて寝ているルカを見て、起こさないように、そーっとベットから降りると、机の上に2切れのフルーツタルトが置かれているのに気づいた
「アカリちゃん……起きたの?」
お皿のラップを取っていると、アカリの後ろからルカのちょっと寝ぼけた声が聞こえてきた
「ごめんね。起こしちゃった?」
「ううん……大丈夫」
と言うと、ルカもベットから降りて、アカリの隣に来ると、持ったままのお皿を見て、アカリの枕元で寝ているヒカリを起こさないように、小さい声で話しかける
「それね、ユイさんのお家で作ったの。リリさんが作ったら起きるかもって。盛り付けはミナモ君がしたんだけど……」
と話していると、アカリが持っていたお皿を机に置いて、ルカに抱きついた。突然のことに驚くルカ。だが、少し震えているアカリの様子に気づいて、ルカも優しく抱きしめ返すと、ちょっと気分が落ち着いたアカリ。ルカにちょっと離れると、二人見つめあって、ふふっと笑いあうと、テーブルに置いたタルトをルカが取ってアカリに渡して、ふふっと優しい笑顔で話しかけた
「タルト食べようよ。暖かい紅茶持ってくるから」




