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これくしょんブック  作者: シャオえる


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34/85

いつも一緒にいるから

「それじゃあ、ミナモ君、フルーツ盛り付けてくれる?」

「えっ?僕がですか?」

 タルトがいい香りで焼き上がり、最後のフルーツの盛り付けを頼むルカ。テーブルに置かれた、たくさん買ったフルーツを目の前に、どうしようか悩み始めるミナモに、モナカがクスッと笑ってミナモに話しかけてきた

「センスが問われるわよ、ミナモ。アカリちゃんが喜ぶかしら」

「……モナカ、あまり緊張させないで」




「ヒカリ……さっさと起きなさい」

 キッチンでは楽しく盛り付けをしている頃、ユイの部屋では不穏な雰囲気が漂い、リリが怒った声でヒカリに話しかけていた

「何よ……私は寝ちゃダメなの?」

 本から猫のぬいぐるみのような姿に戻ったヒカリ。ベットで寝ているアカリの側に寄る

「当たり前でしょ?誰のせいでアカリは寝ているの?」

 ヒカリの後ろで、アカリに対して怒りがおさまらないのか、睨み付けたまま話を続ける

「今日一日中、眠るでしょう。本当……何をしたか分かっているの?」

「……別に私が書けと命じたわけじゃない。アカリがルカちゃんやユイ達を守ろうと思ったからよ」

「だからってね……!」

 淡々と話すヒカリに、苛立って近寄ってくリリ。その時、そーっと部屋の扉が開く音が聞こえて、さっきまでとは違う部屋の雰囲気に、戸惑うルカの声が聞こえてきた

「あのー……フルーツタルト出来ましたが……」





「ここ……私の部屋……」

 夜遅く一人目覚めたアカリ。ゆっくりと顔を左右、横に振ると、見慣れた自分の部屋と、隣で寝息をたてて寝ているルカを見て、起こさないように、そーっとベットから降りると、机の上に2切れのフルーツタルトが置かれているのに気づいた

「アカリちゃん……起きたの?」

 お皿のラップを取っていると、アカリの後ろからルカのちょっと寝ぼけた声が聞こえてきた

「ごめんね。起こしちゃった?」

「ううん……大丈夫」

 と言うと、ルカもベットから降りて、アカリの隣に来ると、持ったままのお皿を見て、アカリの枕元で寝ているヒカリを起こさないように、小さい声で話しかける


「それね、ユイさんのお家で作ったの。リリさんが作ったら起きるかもって。盛り付けはミナモ君がしたんだけど……」

 と話していると、アカリが持っていたお皿を机に置いて、ルカに抱きついた。突然のことに驚くルカ。だが、少し震えているアカリの様子に気づいて、ルカも優しく抱きしめ返すと、ちょっと気分が落ち着いたアカリ。ルカにちょっと離れると、二人見つめあって、ふふっと笑いあうと、テーブルに置いたタルトをルカが取ってアカリに渡して、ふふっと優しい笑顔で話しかけた

「タルト食べようよ。暖かい紅茶持ってくるから」

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