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これくしょんブック  作者: シャオえる


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33/85

優しい願いに思いを馳せて

「アカリちゃん……」

 学校を急遽休み、魔力の使いすぎによりユイのベットで、また眠り続けてるアカリ。その様子を心配そうにルカが見つめている

「書くには魔力が足りないのに、ちょっとページを進めすぎたわね」

 リリが呆れつつため息混じりに話すと、今度はユイがヒカリを見て話をする

「ヒカリも戻らないね」 

「戻りたくないんでしょ。本当にワガママね」

 アカリの枕元にいるヒカリはずっと本のまま。ユイがヒカリを手に取って、パラパラとページをめくる

「本当だ……大分書いている」

 昨日よりも明らかに増えている文字数。それを見てユイが不思議そうな顔をした

「あの魔法で、こんなに書く?」

「それは、アカリちゃんの能力に応じてだから、仕方ないけど……」

「アカリお姉ちゃん、ずっと眠るの?」

 リリの話を遮るように、ミナモがアカリを見ながら不安そうに聞いてきた

「しばらくしたら起きるわよ」

 ミナモの不安を打ち消すように、あっけらかんと話すリリ。そう言い終えると、アカリの側にいるルカの所に、ふわりと近寄る


「ところで、ルカちゃん。アカリが起きるように、なにか美味しいの作ってほしいんだけど……」

「リリが食べたいだけでしょ?」

「ま、そうだけど」

 ユイとリリの話を聞いて、寝ているアカリの手を取って、ちょっと考え込む


「いいですよ。ミナモ君、果物好き?」

「う、うん。好きだけど……」

 急にルカに話しかけられて、あたふたとなりながらも答えるミナモ。その答えにルカがパンっと軽く手を叩いた

「じゃあ、フルーツタルト作ろうかな」

「僕も手伝うよ!」

 と言うと、勢いよく手を上げたミナモに、みんなちょっと驚いてミナモの顔を見る。視線に気づいたミナモ。何となく急に恥ずかしくなって、そーっと手を下げてその場に座り直すと、ルカが。ミナモの手をぎゅっとつかんで微笑む

「ありがとう。お手伝いお願いします」

 ルカの言葉に、小さくうなずくミナモ。そんな二人を見ながらユイが話しかけてきた


「でも、フルーツ無いよ」

 冷蔵庫の中を思い出しながら話すユイ。その発言にルカのお菓子が食べられないのかと、急にリリとモナカがちょっと落ち込みだす

「じゃあ買いに行かないと……。アカリちゃんには美味しいの食べてもらいたいし」

「一緒に行く!」

 また勢いよく話すミナモに驚くルカとユイ。その隣にいるはずのリリとモナカは、ルカの作るフルーツタルトに思いを馳せて聞いていない。そんな二人にクスッと笑うルカと、呆れるユイが、はぁ。とため息ついた

「……とにかくアカリは見ておくから、お買い物行ってらっしゃい」

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