優しい願いに思いを馳せて
「アカリちゃん……」
学校を急遽休み、魔力の使いすぎによりユイのベットで、また眠り続けてるアカリ。その様子を心配そうにルカが見つめている
「書くには魔力が足りないのに、ちょっとページを進めすぎたわね」
リリが呆れつつため息混じりに話すと、今度はユイがヒカリを見て話をする
「ヒカリも戻らないね」
「戻りたくないんでしょ。本当にワガママね」
アカリの枕元にいるヒカリはずっと本のまま。ユイがヒカリを手に取って、パラパラとページをめくる
「本当だ……大分書いている」
昨日よりも明らかに増えている文字数。それを見てユイが不思議そうな顔をした
「あの魔法で、こんなに書く?」
「それは、アカリちゃんの能力に応じてだから、仕方ないけど……」
「アカリお姉ちゃん、ずっと眠るの?」
リリの話を遮るように、ミナモがアカリを見ながら不安そうに聞いてきた
「しばらくしたら起きるわよ」
ミナモの不安を打ち消すように、あっけらかんと話すリリ。そう言い終えると、アカリの側にいるルカの所に、ふわりと近寄る
「ところで、ルカちゃん。アカリが起きるように、なにか美味しいの作ってほしいんだけど……」
「リリが食べたいだけでしょ?」
「ま、そうだけど」
ユイとリリの話を聞いて、寝ているアカリの手を取って、ちょっと考え込む
「いいですよ。ミナモ君、果物好き?」
「う、うん。好きだけど……」
急にルカに話しかけられて、あたふたとなりながらも答えるミナモ。その答えにルカがパンっと軽く手を叩いた
「じゃあ、フルーツタルト作ろうかな」
「僕も手伝うよ!」
と言うと、勢いよく手を上げたミナモに、みんなちょっと驚いてミナモの顔を見る。視線に気づいたミナモ。何となく急に恥ずかしくなって、そーっと手を下げてその場に座り直すと、ルカが。ミナモの手をぎゅっとつかんで微笑む
「ありがとう。お手伝いお願いします」
ルカの言葉に、小さくうなずくミナモ。そんな二人を見ながらユイが話しかけてきた
「でも、フルーツ無いよ」
冷蔵庫の中を思い出しながら話すユイ。その発言にルカのお菓子が食べられないのかと、急にリリとモナカがちょっと落ち込みだす
「じゃあ買いに行かないと……。アカリちゃんには美味しいの食べてもらいたいし」
「一緒に行く!」
また勢いよく話すミナモに驚くルカとユイ。その隣にいるはずのリリとモナカは、ルカの作るフルーツタルトに思いを馳せて聞いていない。そんな二人にクスッと笑うルカと、呆れるユイが、はぁ。とため息ついた
「……とにかくアカリは見ておくから、お買い物行ってらっしゃい」




