心も体も温めて
「ルカちゃんの髪、長くて綺麗。私も伸ばそうかなぁ……」
湯船に入って、ルカが髪を洗っているのをボーッと見ながら話しかける
「アカリちゃんも、きっと長い髪も似合うよ」
シャワーで髪についた泡を流しながら、アカリに返事をしていると、アカリの隣から二人の会話に割って入る声が聞こえてきた
「ダメよ。髪が長いと、魔術を使うとき邪魔よ。それに魔力が低いうちは怪我のリスクも高くなるわ」
湯船に浸かって機嫌の良いヒカリ。その隣にいるアカリは、不思議そうな目でヒカリの話を聞いている
「……何でヒカリもお風呂に入っているの?本は濡れちゃダメだよ」
「今は本じゃないもの。それに、ちゃんと綺麗にメンテナンスしないとね。汚れた本なんて、笑われちゃうわ」
「……なにそれ」
「……ねぇ、アカリちゃん」
「なに?ルカちゃん」
二人とも湯船の中に入って、のんびりとお喋り。静かなお風呂場に、二人の会話がよく響く
「本当に本を書き続けるの?」
ルカの心配そうな言葉に、ちょっと考えて明るく答える
「うん。ちょっと頑張ってみようかなって。こんな経験ないだろうからね」
「無理しないでね。私にできることなら力になるよ」
「うん、ありがとう」
アカリの手を握って伝えるルカの言葉に返事をしていると、ヒカリが二人の会話に割って入ってきた
「それならば、美味しいお菓子をまた持ってきてくださる?」
湯船の縁に座って話すヒカリに呆れ顔のアカリ
「ヒカリは、お昼ご飯の時といい、ちょっと食い意地張りすぎだよ……」
「美味しい物を食べると、本を書く気力も増えるじゃない」
「書くのは私でしょ……」
二人の会話をルカが、ふふっと笑って聞いている
「アカリ、もうすぐご飯だぞ」
キッチンからミツキが呼ぶ声が聞こえてきて、アカリ達は入浴を終えて、お喋りを続けながら脱衣場へ
「今日のご飯は何かなー」
脱衣場で体をタオルで拭きながら、夕ご飯の予想を話していると、隣で体を拭いていたヒカリも、ご飯の話でご機嫌な様子
「私の分のご飯も、よろしくね」
「もー、やっぱり食い意地張りすぎだよ……」




