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根本的に解り合えないこと、と急激な睡魔



何の話だったか?そうだ、キャメロン系が話した(くだり)だ。


それは肉親でも分かち合えない世界みたいな件だ。


母親と父親は考え方がまるで正反対だった、と思う。


それは、まるで折しもオーランド系やキャメロン系が話していた彼らの星の生い立ちともよく似ていたと言ってしまえば、似ていた。


父親は現実主義であり、合理主義であり、精神世界やスピリチュアルな世界は完全に否定していた。


まあ、男だったら、そこの所は当たり前な部分はあると思うし、神秘主義的な世界観は、私も正直、疑って話を聞いたりしていたことは確かだが、こと、肉親の、それも太陽的存在の母親の死と言う現実に直面すると、現代医療以外での奇跡を信じたくもなるのも当たり前ではないかと考えているのだが、そこに対しても、父親は頑なに拒否していた。


その頃は、もはやあらゆる化学療法も効果が無くなり、余命と言う言葉を担当医から父親は聞かされていたのだから、現代医療以外の、と言うよりも西洋医学で手詰まりなのならば、東洋医学にも活路を見出していくべきではないか?と言う考え方自体が、父親にとっては子供に見えたのだろう。


なにも分かていない、それに対してどれだけの効果があると言うのか?


そうだ、確かに、私は四六時中、母親の辛い状態を見てはいなかったし、心配は有難いがあなたにも生活があるだろう?と言う、父親からの無言の圧力みたいなものも感じてはいた。


前にも言ったが、私は外様であり、ある意味、距離を置いていることにより、何かから、ここでの話ならば、母親が病魔と闘っていると言う常日頃の現実から、まさに距離を置いていたのだろうと思う。


そこには、合理性や神秘主義や、希望や、奇跡や、正義でさえも無でしかなかった。


最愛の人の死でさえも、私は、私そのものもだけれども、なにか分からないが、根本的に分かり合えないものを、感じていた。


それが、なんなのか?


いや、それがいいことなのか?


悪いことなのか?


それすらも論ずることがおこがましいほど、そこには圧倒的な無が広がっていた。


今になって、思い出すって言うのも、何かの罰なのかもしれないし、もし、私に対しての懺悔のような空間であるのならば、それは、それそうとうの価値があったのではないのかと思う。


彼ら(オーランド系やキャメロン系)の独白は、まるで、私、個人の中に眠っているそう言った整理出来ていない、感情の(いきどお)りなのか?


ただの不甲斐のない愚痴みたいなのものを露呈する場をたまたま与えられたのか?薄ぼんやりした頭で考えていた。


もしかしたら、彼らは私の、そんな深層心理ってやつまで入り込んで、注意深く言葉や事柄を選んで架空の話を私に態々(わざわざ)してくれているのかもしれなかった。


私は、そして、急激な睡魔に襲われたらしかった。足元が段々と、暖かく感じてきて、意識の片隅で、そう言えば、まる二日ぐらい寝てないかな?と、考えたりしているうちに、本当にストーンといった感じで、私は意識を失うかの如く深い眠りに就いた。




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