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戦士(♂)★★★「ああああ」愛村有子の場合

オフ会より帰宅


愛村有子「ただいまー」

母「お帰り、有子。早かったわね」

台所から顔だけ覗かして母は玄関の有子に答えた。

有子「・・・・・」

母「なに?」

愛村「何でもない」

母「勇二は一緒じゃないの?」

有子「な訳ないじゃん」

そう母に答えると有子は階段を上がると自分の部屋に戻った。

有子「ふうん、本当にあんたは見えないだね」

机の上にぬいぐるみ?を置くとそういった。

有子「あんた喋るだって?」

ぬいぐるみ?のお腹の辺りを突きながら有子は言った。

有子「あんたに名前つけたげるわ、んー、ぷーちゃんよ、どう?」

ぬいぐるみ?は何も反応しなかった。

有子「全く、檜田はどうかしてるわ、あたし置いてサッサと帰っちゃうんだもん」

有子はぬいぐるみ?に愚痴をこぼし始めた。

有子「アフターありと思って勝負下着で準備万端だってのにさー」

着ている服を部屋中に脱ぎ散らかし、ゆるゆるの部屋着に着替えた。

有子「もしかしたら、檜田はあたしより三平が好みなのかな?」

「やっぱり男はおっぱいなのか?」

ぬいぐるみ?の頬の辺りを引っ張り有子はつまらなそうに言った。

有子はぬいぐるみ?と遊ぶのもすぐに飽きてしまった。


有子「母さ~ん、夕食すんだら、お風呂入って休むわ、今日疲れたから」

有子はメイクを落としながら台所の母に声をかけた。

母「あら、あんたの分用意してないわよ、彼氏とデートだったんでしょ」

有子「ち、違うわよ」

有子は少し顔を赤らめ少し苛立って答えた。

母「だって、おめかししてたから、てっきり」

有子「だから違うって、友達に会いに行っただけだって」

ますます有子は苛立った。

母「あんたもそろそろ片付いてくれないと」

有子「ちょっと母さん、いい加減にしてよ」

有子は怒声を母に浴びせた。

母「今日は久しぶりに勇二が部屋から外にでて、母さん嬉しかった」

まったく有子の言葉を聴かず、母は思いにふけった。

有子「そうだ勇二の分あるじゃん、あいつ珍しく外に出たんだし、なんか食べてくるわよ」

階段がきしむ音がして、隣の部屋のドアが静かにしまった。

有子「勇二帰ったの?お姉ちゃんにただいまは?」

有子は部屋に戻った弟に声をかけた。

勇二「・・・・」

有子「まったく、引きこもりなんだから」

壁を軽く叩いてそう言った。


月曜日:

会社にぬいぐるみ?を連れて行くことにした。

電車の中でもだれも気づかなかった。

ちょっと可笑しかった。

会社でお局さんの頭にのせてみた。

すごくシュールだった。

火曜日:

朝ぬいぐるみ?がなんか少し動いたような気がした。

今日も会社にぬいぐるみ?を連れて行くことにした。

課長の肩にぬいぐるみ?をのせてみた。

すごくシュールだった。

ぬいぐるみ?を取ろうとしたら課長のカツラまで一緒に取れた。

慌ててカツラを課長の頭に戻した。

水曜日:

昼に同僚のお局さんに最近独り言が多いと心配される。

大きなお世話だ。


家に戻り部屋着の白のコットン地のオフショルダーに着替え、ベットの上でリラックスしていると声が聞こえたような気がした。

有子「まさか、ぷーちゃん、あんたが喋ったの?」

ぬいぐるみ?「ようやく気づいていただけましたか?」

有子「うわっ、本当に喋った」

有子は思わず後ずさってベットから落ちた。

モノ「私、使い魔のモノです」

そう言うとおじぎをした。

有子「えー、ぷーちゃんがいいのに」

ベットに這い上がって残念そうな有子。

モノ「この世界は珍妙です。私の世界を真世界とすると、そう珍世界とでもいいましょうか」

有子「へー、そうなんだ」

モノに興味を失うと、まったくの他人事で有子はPCの電源を入れた。

モノ「私たちの世界では、現在魔王と人間軍との戦いが続いています」

有子「ふーん、ゲームみたいね」

というと有子はゲームを始めた。

ファンタジー・サーガ・オンラインの世界へようこそ!

ネイルケアしながら有子は器用に足で大型のコントローラを操作している。

このコントローラは檜田に改造してもらったものだ。

まさか、足でコントローラを操作するとは檜田も思うまい。

モノ「あの・・」

不安になってモノが有子に声をかける。

有子「聞いてるから続けてよ」

マニュキュアを乾かしながら有子は足でファンタジー・サーガ・オンラインをプレイしている。

モノ「はい」

渋々、モノは言葉を続けた。

モノ「ついに人間軍の精鋭が魔王の間に突入したのですが、魔王は最終決戦の前に保険をかけていました」

有子「保険?」

モノ「1つ目は時間遅延の魔法を魔王の間に展開して、今も戦闘中の筈です」

有子「?????」

モノ「2つ目は平行世界に魔王の因子を蒔いていたのです」

「これがある以上、魔王は滅ぼせません」

「もし我々の世界で魔王を封印できても、平行世界で人間軍の陣営が不利になると早く復活してしまいます」

「ですが魔王は決定的なミスをしました」

「人間軍の精鋭の因子も蒔いてしまいました」

有子「ごめ~ん、さっぱり判んない」

有子は手を広げてお手上げの手振りをした。

モノ「・・・・」

あまりの事に無言になるモノ。

有子「あっちの世界って、こっちの世界と関係あるの?」

モノ「あっちの世界とは真世界のことですか」

戸惑いながらも言葉を返すモノ。

有子「呼び方なんてなんでもいいから」

モノ「はい、大有りです。お互いの世界は少なからず連動しています」

モノは力強く断言した。

有子「へー、で、どうなの、あっちの世界の私たちの仲は?」

モノ「はい、どなたのことですか?」

有子「真世界での私とあいつよ」

有子はモノににじり寄って脅すように言った。

モノ「ああ、真世界でのジニー様とああああ様ですか」

有子「そうよ!」

再びゲームに戻って怪物を倒し続ける有子。

攻撃範囲の低級怪物を一撃で倒していく。

モノ「お二人は婚約者です」

有子「婚約者!」

有子は喜びの声を上げ飛び上がった。

モノ「この戦いが終わったらご結婚のご予定ですよ」

有子「結婚!そうなの」

有子は振り向いてモノを抱えるとベットにダイブして抱きしめた。

モノ「ぐえっ」

有子「難しいこと判らないけど。絶対応援するから任して」

有子は目を輝かせてやる気満々で答えた。

モノ「よ、よろしくお願いします」

有子に力いっぱい抱きしめられたモノは苦しい息の中なんとか言葉を絞りだした。

有子「んと、お願いすれば、神人君と赤坂さんは味方になってくれそう、三平ちゃんは分けわかんない。

檜田の頭でっかちを説得しないとね」

有子は自分に言い聞かせる様に呟いた。


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