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スケルトン・パニック  作者: clay
2/2

今度こそ旅立ち?

今更になるが自己紹介をしとこう。

俺の名前は御伽和音、ファンタジーなら定番と言える勇者である(過去形)。

得意なものは鍛え抜かれた脚力を生かした剣激と魔術師並みの詠唱速度の魔法だ。

つい1時間ほど前に死亡し、今では立派なスケルトンにジョブチェンジしているが。


あれから俺は剣士ともめながらもヒーラーに人間に戻る術を聞いていたが、結局のところ肉体と失った時点で本来蘇生はもうできないらしい。今スケルトンでいられるのは腐ってなくなる寸前に蘇生魔法がかかっためらしい。


なんともいえない人生であった。


これが普通のファンタジーだったら俺は仲間たちと友情を育みながら4天王的なボスを倒し、魔王を倒して世界を救っていたに違いない。普通ってすばらしい、普通って幸せなんだな、全て無くしてから気づくんだな、やっぱり……。


そんな考えを巡らしている俺に剣士は顔色一つ変えずに言った。


剣士「魔王倒しに出発だ!」

和音「ちょっと待てぇぇーーーい!!どう考えてもそんな状況じゃないよな」

剣士「いつまでもグダグダグダグダお前はオカマかよ!!治らんもんはしょうがないだろプラス思考に考えろ」

和音「どこにプラス思考できる要素あるんだよ!?」

剣士「一度やられても蘇って何度でも立ち上がる男(粘り強くメンタルが強いです)」

和音「就職活動じゃないんだよ」

剣士「地獄へ魔王を引き釣り込むために現れた死神」

和音「それはもう勇者じゃない……でも、そうだよないつまでも落ち込んでてもだめだよな」

剣士「おう」

和音「いくぞみんな!世界を救うんだ!!」

剣士「俺たちの戦いはつづく!!」

和音「いきなり終わらせんな!」


そんなこんなで再び村を出発した。


村を出て隣の村まで向かう途中には『迷いの古城』とよばれるダンジョンを通過しなくてはならず、俺たちはダンジョンの入り口にたどり着いた。迷いの古城は一度入ると生きては出てこられないと言われており村人は滅多に近づくことはないという。そのためか城のあちこちにはツタが巻きつき、苔は生え放題、足場はところどころ崩れてる部分があるくらいだ。

ダンジョンに入って5つ目の角の手前、俺たちは何かが引きずられているような音に足を止めた。

剣士が足音を殺して曲がり角の奥を覗くと早速モンスターの姿を発見した。

白く禍々しい死をも恐れない姿、城のダンジョンの定番モンスター。

「スケルトンだ!」

「おまえもなー」

「軽く傷つくからそういう事いうなよ!ともかく俺が先にでるからすきを見て援護を頼む!」

「「「了解」」」


俺はロングソードを片手にスケルトンへとかけだした。

スケルトンまで20mはあったため、残り10mといったところで気づかれた。


「よう、この辺では見ない顔だな!新入りか?」


俺は残り3m程の位置で盛大にこけた。


「最近じゃあここで死ぬような冒険者も減ったし、お前みたいな新入りも久々だ」


まさかスケルトン化したことでスケルトンと意思の疎通ができるようになってるとは……。


「いや……新入りじゃなく勇者なんだけど……」


そんな時不意に後ろから声が聞こえた。

「ファイアーアローーーーー!!」

「三連撃っ!!」

「サンダーーー!」


三人の援護が来た。

そして全ての攻撃は俺に直撃した。

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