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「Zzz」
『おい!起きろ』
「ふあ~。誰?」
目が覚めると、目の前に大きな骸骨がいた。ボロボロのマント着て。
『俺の名前はハデス、冥府の王だ。』
「ふーん。でどうして俺はここに?」
『実は…』
事情説明中…
『というわけなんだ。』
「ふーん。要するにあんたのバカ兄貴のゼウスがミスったのをカバーしなきゃいけなくなったのか?」
『恥ずかしながらまさにその通りだ。』
「で、そのミスってのは俺の寿命が尽きる前に俺を殺したことってわけか。」
『その通りだ。』
「は~。元の世界に戻してくれないカナ?俺忙しいんだけど。」
『残念だがそれは出来ない。世界のバランスが崩れかねんからな。』
「じゃあどーすんの?俺は死にました。ハイおしまいってわけじゃないんだろ。」
『鋭いな。俺は知っての通り冥府と死の神だからな。人の死を少しいじって別の世界になら生き返らせることができる。』
「じゃあそれでいい。ただそのまま行くってわけにはいかないから多少のボーナスをつけてくれないか?」
『要求にもよるが、大体の要求は受け入れよう。』
「じゃあ身体能力を最大まで、できたら人外レベルまで。」
『それならば問題ない。』
「じゃあ次に俺が生前作っていたアレ、両方持ち込みたいんだが。」
『あれか。恐ろしく強力だが、まあ問題ないだろう』
「ところでその転生先はどんな世界なんだ?」
『一言でいうならばファンタジー世界だな。魔法とかを使え、モンスターや魔獣すらいる世界だな。まあ詳しくは現地で聞いてくれ。』
「じゃあ俺が作ったゲーム、あれの食糧全部とサバイバルセットを無限で出せるようにしてほしい。できたら持ち運びしやすいようにスマートフォンのような形のデバイスから出せるようにしてくれ。」
『それはいいが、そろそろ時間がまずい。少し急いでくれ。』
「分かった。最後に三つ。俺が向こうでも新しい術式を組めるようにデバイスにそのプログラムを入れるのと、どんな武器でも作れる能力、それとデバイスに物をしまえるようにしてくれ。」
『分かった。少し休むといい。お前の容姿もよくしておくから。』
「ふーん。まあいいや。お休み。」
『ああ、すまなかったな。』
「Zzzzz。」
『おい!起きろ。準備ができたぞ。』
「あー。ありがとー。」
『というわけで逝ってこい。』
「ちょっと待った!漢字がc」
パカッ
『じゃあなー。』
「テメエ一回殴らせろやああああああああああ!」
そして文字通り下に落ちていく。