第一話
―ある貴族の屋敷―
そこでは、今まさに新しい命が誕生しようとしていた。
医師と夫の見守る中、綺麗な金の髪に翡翠の瞳の女性は、
死を、覚悟していた
「お願いだっ!! 頑張ってくれっ、俺には、もうお前たちしかっ…!!」
「アル… 二人で決めたわよね。 大丈夫、あなたは、一人じゃないから… 私たちの子を……」
「ウギャーーーーー!!!」
「生まれました!!! 女の子ですよ!!!」
「エリザベス!! 生まれたっ… 生まれたよ!!」
男性は、生まれたばかりの赤子を抱き、愛しい者の傍に…
「かわ…いい、子ね。髪は、貴方譲りの綺麗な薄茶色… 瞳は… どちらに似たのかしら?」
「きっと、君似の翡翠だ。」
男性は、最後になるかもしれない妻と子の姿を涙ぐみながら、見守った。
「ねえ、アル。 私、幸せよ。 貴方に会えて… 」
「俺もだよ。君に会えて、幸せだ。」
「アルバート… 愛しているわ。 あなたも…その子も…し…あわせに……」
そういい残し、彼女は微笑みながら、逝った。
「エリザベス? エリザベスッ!! 」
「旦那様、始めに申しましたとおり、子供の魔力が大きすぎたのです。ただえさえ、出産時には魔力を乱せないので、治癒魔法も使えません。奥様は…」
「分かっている… それでも、ほんの一握りの奇跡を信じたかった、だけだ…」
「この子の、名前は決めてある。エリザベスが決めた名だ。
エリザベス、君の分も幸せになると誓うよ。この子の為にも…」
まったく文才のない私ですが、頑張りますので、
光の道筋を楽しんでいただけたら嬉しいです。