「空気〜Air〜」
前回で終わったかと思った。
タイトル削除も書かなきゃ。
「バケモンがいたもんだな」
学校の化け物を倒し、僕は来た道を戻る。
はっきり言って気分が悪い。異形とわいえ生き物を殺めた感覚がまだ手に染み付いている。
「玲渡 廻、だな?」
唐突に女の声が聞こえる、横を向くとさっきまで気配がなかったはずなのに一人の女性が立っている。
気配が怖い、万が一にかけて聞いてみる。
「姉さんもしかしてナンパ?そーゆーのは間に合ってるかなー」
ぶっちゃけ一ミリもナンパだと思ってないし、間に合ってもない。つまり僕はこの短期間で2つも嘘をついたことになる。フッ、さすがだ。
だがそんな僕に帰ってきたのは非情な現実だった。
「ハハハ、君この状況で軽口叩けるんだ」
ハハハで彼女の目から笑いが消える。死ぬのかー、僕。
いや、ただで死ぬかよ。僕は先ほどの感覚で烏を召喚する。
「アッハハハ、ばかだなー。それで君の疑いは確定したんだ」
その次の瞬間、突如として俺の身体は吹っ飛ばされる。何にも触れられていないのに。
「ずっと監視されてたんだよ、君は。あの時、あの森のオオカミの魔物から、ね。君も私も種類は違えど“能力”を持っている。問題はその種類、過去に君と同じ能力を持った人物は人格が変わり暴走した。危険分子を除くのは当然」
「クソー!!」
俺は力を振り絞り、殴りかかる。しかしそれも止められる。おそらくやつの能力が関係してる。
このままでは本当にヤツの言う通りに殺される。だめだだめだ、最後まで頭を回せ!最後まで。
アイツは多分空気を操る。空気を。ある一つの可能性を思いつき、すでに烏を飛ばしていた。それをするなら僕も場所を変える必要がある。
(一番いい手頃な森は)烏の目を使いあたりを見渡す。
(あった、あの森を燃やす!そうすれば………一矢ぐらい報わせられるかもしれない。)
走る場所は住宅地だ、下手したら建物を巻き込みかねない一般人に被害は出さないだろう。更に不規則に走る。こうすればヤツはついてくるが下手に攻撃はできない。
その時烏はガスバーナーやマッチ、ライターを運んできた。
(環境破壊、僕が生きるためだ、許せ!それに消してくれるさ。優しいおっかないおねーさんがな)
僕は目的の森に着き、てあたり次第にマッチ、ライターを火の付いた状態で撒き散らす。バーナーで葉を燃やす。
その火はごく小さい状態だが、充分に火災と呼べる。
それに焦る女
「くそ!火をつけやがって!」
そう叫ぶとだんだんと火が鎮火されていく、やっぱりだ、火の回りの空気を除き、鎮火してる。
「今だ!」
僕は草むらから飛び出し、蹴りを喰らわせる、はずだった。あと一歩のところで脚を掴まれ、叩きつけられる。
「あーーー、くそー、死にたくねー」
相変わらず彼女の顔は怖い、と思ったが意外にも笑っていた。
「ぷっ、ハハ、ハハハハァ!すごいな君!私が火を消すために空気の壁を解除するのを計算したのか?それに私の後ろを取ったのも君が5年ぶりだ。どうやった?」
僕は全て堪忍した
「もしアンタが俺の呼吸の二酸化炭素を探知してると仮定した、それを火から出る二酸化炭素で誤魔化した。全部僕の予想だがな」
「すごい、とんでもない博打うちだ。合格だ、君には私たちと共に仕事する権利を与えよう!」
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