表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒鳥奇譚  作者: ヤマトゥー
始まりの羽ばたき
5/20

「闘い方」

忘れてませんよ。ちゃんと覚えてましたよ。中3はいそがしーのよー。

 数は増やした、だがそれでもやはり決定打に欠ける。

ならばどうする、今の僕に何ができる?

カラスを4羽出すだけで体力的に余裕がない。走ったりはできるが多分もう1羽出せば体は動かないだろう。   いや、これだ僕がやるべきこと、それは

       

         逃げる

 

これだ、こうする、こうすれば良い。

だが、ただ逃げるだけではない。勝つために逃げる。

その時、一匹のカラスが別の方向に飛んでいく。

(逃げたのか?)

だかそんなことはすぐに考えなくなる。違う視界が見える、少し浮いた視界、上下に少しブレている、そうかカラスと視覚を共有できるのか。ならば“あそこだ”あそことあれを探せ。その二つがあればヤツを倒せる。この化け物を。

 一匹のカラスが飛んでくる。僕の探していた消化器を持って。そしてカラスの視界からも探していた場所を見つける。よし、このトイレの幅がいい。

 ※

 そして僕は個室に入り息を殺す。ヤツが這いずる音がだんだんと大きくなる。僕を追うようにヤツが入ってくる。マヌケにも身動きが取りにくい場所に入ってくる。

 僕は覚悟を決めて消化器を叩き割る。その割れ目から白い煙から出てくる。

ヤツは音に反応するが煙ですぐに視界が塞がれるだろう。

僕も見えない、だか、僕にはもう一つの視覚がある。ヤツはデカい、煙の中にいてもトイレの窓の外からなら見えるほどに。

 逆に目を瞑った方がよく見える。

 僕を見失い、首を振ることしかできないデカいトカゲの首に、僕はカラスを出す時のようにエネルギーを巡らせ、今度は拳に集中し、叩き込む。

 一撃で化け物は生命力を失い、血を流して動かなくなる。

 やっぱフィクションも読むべきだな。漫画読んでなきゃこの戦い方は思いつかなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] すごい文章力、ホラー感満載で臨場感が半端ない [一言] 続きがwkt早く書いて欲しい。
2024/04/30 22:09 止まらない人
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ