表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
やはり教師は向いてない  作者: 分福茶釜
9/10

喧嘩?/ テスト予告

数日が経ち、俺も生徒たちも学校にも慣れ始めたころである。


「ちょっとラン!やめてよ!!」

「いいじゃん、ちょっとぐらい」

とランとアンが騒ぎ始めた。


「2人とも落ち着き〜。どうしたん?」

とクリスが割って入った。


「どうしたの?今授業中だよ?」


「先生!ランが私の消しゴムを勝手にとるの!私だって使いたいのに…」

「ラン、本当なの?」

「ちょっと借りるくらいいいじゃーん」とランはめんどくさそうに答えた。


「なぁラン。消しゴムを忘れたの?」と尋ねるとランは頷いた。


「忘れ物は誰にだってある。けど、無理やり取っちゃダメなんじゃない?」

「……」

「アンはランに消しゴムを貸したくないわけじゃないよね?」アンは頷く。


「アンはランが何も言わずに消しゴムを取ったから怒ってるんだよ?

ちゃんと訳を話せば貸してくれるから。ちゃんと言おうな!」

そう言うとランはアンの方を向いて


「無理やり取ってごめんね、アン。消しゴム忘れちゃったから貸してもらってもいい?」とランは謝った。

「うん!」するとアンもいつもの笑顔になり、仲のいい双子に戻った。


「よし!じゃあ授業再開!」

「はい!(一同)」


そしてその日最後の授業が終わり…


「それでは、来週はテストがあるから、みんなしっかり勉強するように。」


「えー、テストやだぁ。」

とランが嘆いた。


「ちゃんと勉強しないと、お父さんやお母さんに報告するからね。」


その言葉を聞いた途端、みんな顔色が悪くなり震えだした。


「そ、それだけご勘弁を……」めずらしくロンが食いついてきた。顔をみると冷や汗でいっぱいだった。

「ロンはそこまで勉強苦手だったか?」

「いや、そうでは無いのだが…親には絶対逆らえないから…」みんなも頷いていた。そんなに親が怖いのだろうか。


「じゃあみんなも怒られないように勉強しなきゃだね。」そう意地悪く言うと、みんな絶望的な顔をしてた。


「俺は明日土曜日だけど学校には来てるから。」それだけを言い残し教室を出た。


「みんな明日行くよね!?」とアンが聞いた。

すると全員が頷いていた。


職員室に帰ってコーヒーを飲みながら河口さんと話をしていた。


「この世界ではどの種族も親が絶対なのですか?」

「そうですね、この世界では親は最も尊ばれる存在です。ですのでここでは一族の侮辱はタブーとされています。それこそ争いの引き金となり得ます。」


「そうだったんですね、気をつけます…」

「龍は特にその兆候が強いと言えますね。」


「だからロンが…」


「河口さん、明日教室お借りしても大丈夫ですか?」

「もちろんです。ただし戸締りはしておいてくださいね。」


「了解です!」

そう言って帰路に着いた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ