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不屈で不滅で、何とか異世界で生きてます  作者: 千弥 瀧
始まりのルーホア~氷結の魔女~
4/24

4.異世界来てから一週間かそこいらで俺死にかけたんだけど。クレームはどこに言えばいいわけ?

 さて、森にやって来ましたがグリーンウルフはどこにいるのかな。


「やっぱり、気配察知Lv.1じゃはっきりわからないな」


 なにやら辺りに何かいるなぁって気配はするがはっきりと何処にいるってのがわからない。


「レベル上げてみるか」


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


ヨシユキ・ミヤモト  Lv.4


AP0


HP40/40

MP18/18


攻撃13

防御6

敏捷10

器用10


SP19


スキル

『不屈』

『アイテムボックスLv.1』

『剣術Lv.1』

『気配察知Lv.3』(2up)

『危険察知Lv.1』

『隠密Lv.1』

『投擲術Lv.1』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 ポイントを10、15と25ポイント消費してレベルを3まで上げてみた。


「っ、おぉ。これはすごいな」


 範囲は20mと言ったところかな?その範囲ならそこそこはっきりと気配を感じれるようになった。

 何時かkm単位で気配察知できたりしないかな?


 さっそく狼探し始めましょう。


「森の中って案外怖いよな」


 森の中って薄暗くて静かで、もの影とかが多いからちょっと怖いんだよな。

 でも今の俺には気配察知があるからな!

 木の陰に隠れている小動物や枝で羽を休めている鳥などの位置が手に取るように把握できる。


「視界には全く動物の姿は見えないけど、意外といるもんだな」


 気配を感じたほうを注視してみるとそこにリスが隠れているのが見える。


「かわいい……」


 小動物の姿に和みながら森の中を進むが、まったく狼の気配を捉えられない。

 やっぱりそう簡単に見つけられないか。


 とか考えてたら範囲内に大型犬程度の大きさの気配を捉える。

 ん、なんか首筋がピリピリする。


「多分、これだよな」


 腰に吊るした双剣を抜き放つ。


 よし、いつでも掛かって―――――ちょっと待って。


「いち、に、さん……なな?」


 待って、ちょっと待って。多くない?

 え?7匹?冗談でしょ?


(そうだねぇ。ウルフ一体でゴブリン10体ぐらいかな?)


 脳裏にメルドの声が蘇る。


 ウルフ1体、ゴブリン10体……?


 つぅっと頬を冷や汗が流れる。


 この場にいるウルフは全部で7体。


「つまり、簡単に考えればゴブリン70体………フッ」


 逃げよ。


「ッッッ――――――!!!」


 いかん、ウルフ7体はいかんぞ!

 7体同時に相手できるか!

 

 どうするどうするどうするどうするッ!?

 このまま相手してもただじゃすまないだろう。


 死にはしないだろうが、死にかけるかもしれない。


 いやだよ俺、また死ぬなんて。絶対死んでたまるか!


 ってことでこの状況をどうにか打破できるような策を考えねば……。

 まともに相手するのはなし。

 そして今の俺の持つ力でできること。


 …………賭けだけど、試してみるか


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


ヨシユキ・ミヤモト  Lv.4


AP0


HP40/40

MP18/18


攻撃13

防御6

敏捷10

器用10


SP9


スキル

『不屈』

『アイテムボックスLv.1』

『剣術Lv.1』

『気配察知Lv.3』

『危険察知Lv.1』

『隠密Lv.2』(1up)

『投擲術Lv.1』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 ポイントを10消費して隠密のレベルを上げる。


 そして適当な樹を見つけ、追いかけてくる狼達から姿を隠す。


「今ッ!」


 今できる隠密を最大で発動し樹の上に隠れる。


 そうすれば俺の姿を見失った狼たちは困惑し、判断が鈍くなる。

 そこを突けば、


(2匹は行ける!)


 最後尾の二匹に狙いを定め樹から飛び掛かりまずは1匹を確実に仕留める!


「ギャウンッッ!」


 首筋に体重を乗せて一刺し。

 すると剣は狼の首を貫き反対側から剣先を覗かせる。


 強い手応えに確実に殺ったと判断し、もう一匹にターゲットを変更する。


「ガウッ!!」


 もう一匹は既に戦闘態勢に入っている。今の状態では不意は打てない。こいつに手こずっていれば残りの5体もこっちに来てしまう。だからこいつを早めに片づけたい。


 なので不意を作ることにした。


 腰に余ったもう一つの剣を狼に向かって投げる。


 いやー、投擲術取っといてよかったわ。

 俺の投げた剣は狙い通り狼へと向かい、突然飛んできたことに狼は驚き動きが鈍くなる。


「ハァッ!」


 投げると同時に動いていた俺は上段に振り上げた剣を狼の首に向けて振り下ろす。

 横から、首を断ち切るように振り下ろす。

 剣は半ば以上首に食い込んでいる。これは流石に死んだだろう。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


ヨシユキ・ミヤモト  Lv.4


AP0


HP40/40

MP18/18


攻撃13

防御6

敏捷10

器用10


SP13


スキル

『不屈』

『アイテムボックスLv.1』

『剣術Lv.1』

『気配察知Lv.3』

『危険察知Lv.1』

『隠密Lv.2』

『投擲術Lv.1』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 ポイントが4も入ってる。

 でもたりない。あと狼一匹分、2ポイントは欲しい。


「仕方ない……。ここからは真正面から戦うしかないか」


 しかしさっきよりはましだろう。

 2匹減るだけで難易度は大きく下がる。


「あと一匹、狩らせてもらうぞ!」


 こえーけど仕方ない。

 やれるとこまでやってやるさ。


 手近な狼へと襲い掛かる。


「グルルルルゥッッ!」

「フッ!」


 距離を詰めて剣を振るうが簡単に避けられてしまう。

 その隙に背後から近づいてくる別の狼。


 ジワジワと距離を詰めてくる。


 一匹狩るだけでかなり大変だな……。


「ハァァァッ!」


 俺は大声を出しながらすべての狼に見えるように大きく剣を振るう。

 そこで隠密発動。


 地面の土を目の前の狼に投げつける。


「キャウンッ!」

「ッ!!」


 狼は土に怯み、その隙に攻撃を仕掛ける。


「キャンッ」

「よっし!」


 浅いが足に傷を負わせることができた。これで機動力が少しは下がるだろう。


 今俺が行ったのはミスディレクションというものだ。

 あの影の薄い水色の髪をしたバスケ部員がやってる奴。


 大声を上げ、大きく剣を振り上げることで狼たちの警戒は剣へと向く。

 その時に俺の気配を最大限消すことで一瞬だが狼たちに警戒されずに行動できるというわけだ。


 とっさに思い付いた案だがなかなかうまく引っかかってくれた。

 もしかしたら俺ってこういう奇策の天才なのかも。


 そんな馬鹿なことを考えながらも狼との戦闘は続く。


 俺は執拗に足に傷を負った狼を狙い続け、そんな俺を5体で囲みながらも着実にダメージを負わせていく狼たち。

 このままではじり貧で俺が殺されるだろう。


 それは嫌だなぁ。

 死にたくない。


 死なないためにちょっと大胆に行ってみるか。


「アアアァぁァアアッ!」


 俺は守りを捨て突っ込む。

 そんな俺に狼は噛みついてくる。


「グゥっ―――」


 いてぇっ。

 突き出した俺の左腕に狼が噛みつくが、もういいよ片腕ぐらい。まだ利き腕残ってるし。

 死ぬよりはましだろ。


 あ、でも狼とか野生の動物の口の中って細菌とか多かったよな。

 だ、大丈夫だろうか。傷口が化膿して切断しなきゃいけなくなったりして。


 異世界だから回復魔法とかあるよな?

 細菌とか無視して完治させるやつ。あるよな?あるよね?あってくださいお願いします。


「ハァッ!」

「ギャッ―――………」


 よし、これで……。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


ヨシユキ・ミヤモト  Lv.5(1up)


AP3


HP31/40

MP18/18


攻撃13

防御6

敏捷10

器用10


SP15


スキル

『不屈』

『アイテムボックスLv.1』

『剣術Lv.1』

『気配察知Lv.3』

『危険察知Lv.1』

『隠密Lv.2』

『投擲術Lv.1』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 お、レベル上がったしちゃんとポイントも入ってるな。

 てかかなりHP削られてたな……。

 4割近くなくなってるよ。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


ヨシユキ・ミヤモト  Lv.5


AP0


HP31/40

MP18/18


攻撃19(6up)

防御6

敏捷22(12up)

器用10


SP0


スキル

『不屈』

『アイテムボックスLv.1』

『剣術Lv.1』

『気配察知Lv.3』

『危険察知Lv.1』

『隠密Lv.3』(1up)

『投擲術Lv.1』


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□


 APを攻撃に1ポイント、敏捷に2ポイント入れ、SP全てを使って隠密のレベルを上げる。


 これなら、たぶん行ける!


「ほれっ!」


 足元の土や枯葉をブワッと巻き上げ目隠しにした状態でまたもや隠密発動。

 俺は狼達の間を抜けるようにして背後をとる。


 やっぱり、予想通り。


 レベル2の隠密でも結構俺のことを見失っていた狼たちだ。レベル3にすれば、簡単に引っかかるんじゃないかと思っていたのだ。

 それに加え敏捷も結構上げたからな。先ほどまでの俺の動きを見ていた狼たちなら反応できないはず。


 さぁ、次はこっちの番だぞ?


 俺の姿を見失い、慌てて探している狼たちに忍び寄り首に一刺し。

 攻撃を上げたからか先ほどよりも容易く首に剣を突き刺すことができた。


 これなら行ける。


 ジンジンと痛む左腕を無視して狼たちの間を駆け巡る。

 できるだけ視界に映らない様に、死角に潜み一撃必殺を狙う。


 1匹に時間を掛けているとその間に俺の姿を捉えられてしまうからな。

 ちょくちょく土や枯葉を巻き上げ死角を増やすことも忘れない。


 そして10分後。逃げて隠れて隙を探して、小さな傷や大きな傷を増やしながら致命傷をだけを避けて、狼達を翻弄しながら戦い続けついに最後の一匹に。


「はぁっ……、はぁっ……、はぁっ……。ようやく、最後の、はぁ……、一匹か」

「グ、グルルルルゥ…………」


 俺と最後の狼は互いに息を切らし、されど視線を逸らすことはない。


「アァァァアアア!!」

「グルルルッ、ガウッ!」


 交差する俺と狼。

 倒れる影。

 飛び散る血飛沫。


 最後の狼は絶命した。


「っく、ハァッ……ハッ、ハァ……フゥ………」


 地に膝をつき荒れた息を整える。


 いや、マジで今回は危なかったわ。死ぬかと思った。

 残りのHPは17。半分切ってるし、左腕なんて感覚ないし。


「か、帰ろ。速く帰ろ」


 急いで狼の死体を収納し、隠密を全力で発動。気配察知も全開だ。


 今日のあれ、確実に危険だよな?危険察知発動したっけ?

 って、あぁ……そういえば狼達の気配を捉えたとき首筋がピリピリしてたな……。

 もしかしてあれが警告なんだろうか。


 気づかねぇよあんなんじゃ!

 ちょっと痒いな程度にしか感じなかったし。


 速いところレベルあげとかんと。もうちょっと危険を分かりやすく察知できればかなり有能なはず。


 それにしても今回隠密さん大活躍。金賞だわ。花丸あげちゃう。

 一先ず危険察知を優先して、レベル3程度にはあげとこ。その後は隠密優先。次に気配察知、投擲術も結構役だったし育てとくか。

誤字脱字、おかしな表現などがあればどんどんご指摘ください。

ご意見ご感想、大歓迎です。

批判も大歓迎です(できればない方がいいけど……)。

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